鶯蘭
キキィーーーーーーーーーーーー!!!!!
バイクの急ブレーキの音がやけに大きく聞こえた
私たちはどうなったんだろう?
相手は?
死んだ?
目を瞑ったままそんな事を考えていた
凍「あ・・き!あね・・!!姉貴!!!」
橆「・・・・・・凍・・・也?」
凍「やっと起きた・・・」
橆「凍也大丈夫なの?相手は?」
凍「俺ら別に平気だし相手もなんもねぇーよ」
橆「良かった・・・」
凍也に何かあったら私どうにかなっちゃう・・・
凍也だけは・・・凍也だけは私の前から居なくなっちゃダメなの・・・!!!
もう・・・あんな思いをするのは嫌・・・・
凍「橆乃・・・大丈夫か・・・」
橆「ん・・平気・・・っで此処何処?」
凍「あぁ此処は・・・」
?「あ、目覚めた?」
突然開けられたドアからひょっこり
見知らぬ優しそうな男が顔を出した
反応に困った私はとにかく・・・
橆「・・・・・・・誰」
聞いてみた
凍「馬鹿。俺たちが迷惑掛けた相手」
・・・・・まさかのまさかでさっきのバイクの方々ですか・・・
予想外デス・・・・
?「大丈夫?ゴメンねうちの下っ端が・・・」
ん?ちょっと待て・・・今「うちの下っ端が」って・・・
何?!
どういうこと!?
この人顔に似合わずヤーさん?!
凍「・・・・橆乃まさかこの人たちの事知らねぇのか・・・」
知らないわよ、知るわけないでしょ初対面なのに
顔でそう言うと凍也に呆れた顔で見られた
?「アハハハハ!!!僕らの事知らない女の子初めて見たかも!」
何コイツ・・・全世界の人が自分の事知ってるみたいな口ぶり・・・
自意識過剰か?コイツ・・・
凍「ハァ・・・馬鹿。この人たちの事知らねぇ女なんてたぶんお前だけだぞ」
だから何で皆こいつ等の事知ってんのよ!
有名人かお前は!!!
しかも「たち」って何?!まだ他にこんな人がいるの!?
メンドクセェ・・・・
憂「フフ・・僕の名前は園田憂斗鶯蘭の副総長だよ宜しくね」
・・・ハイ?鶯蘭?鶯蘭ってあの鶯蘭?
しかも副総長?
・・・・・フッ・・・
橆「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」
憂「フフフ・・・・」
橆「鶯蘭って何?」
ガクッ!!!
ん?何で皆ズッコケたの?
凍「な、橆乃・・・お前鶯蘭知らないのか・・・」
憂「な、橆乃ちゃん?」
何で皆そんな驚いているの・・・
何か・・・・滑稽な姿ね・・・
凍「そんな呆れたような瞳で見るな・・・」
だって滑稽なんですもの・・・・
憂「と、とにかく鶯蘭の説明するね・・」
ガチャッ
?「憂斗・・・」
憂「あぁ・・・辰牙・・・」
新しい奴が入ってきたな・・・
何か・・・・凄い威圧感・・・・
鋭い目に恐ろしいほど綺麗な顔・・・・
周りの人を寄せ付けないオーラ・・・・・
別世界の人間だ・・・
憂「紹介するね。鶯蘭総長の神田辰牙だよ」
・・・・・これが私と辰牙との出会い・・・