三十一 天使ドミニカさん
次の日、朝からとんでもない魔力を感じて飛び起きる
あっ恵も流石に起きた。ん?嫌そうな顔してる?
「姉さん…来たみたい」
もしかして、総本部ギルドマスター?
恵がこくりと頷いてる
魔力感じてるの私達だけか…
ラヴィさんまだ寝てるもんね
「おきとるんじゃろー?開けるぞ」
えっ?ちょっと?鍵かかってるよね??
なんで普通に開くの?
てか、なんで許可する前に入ってくるのー?
小さい女の子?
魔力のやばさ的に天使なのわかるね
見た目が私達より幼い感じで、赤髪の短髪、瞳が金色
なにより、背負ってるハンマーが体よりとても大きい
十歳位の見た目で巨大ハンマーとか凄くやばい
「ふむ、お主が大天使か?まだ若いのぅ。はっはっは」
声大きい…それ内緒だからあまり大きな声で言わないで…
「おぉ、すまぬ…儂の名は言わんでもわかっとるじゃろうが、ドミニカじゃ。一応、上級天使である」
ドミニカさん、挨拶しながらキョロキョロしてる
あっ聖杖剣に視線が入った
なにも言わずに、聖杖剣まで歩き手に持つ
そして、鞘から抜く…あれ?私しか抜けないはずなのに?
「…余り背負うな…ラエルよ…」
おっと意味深なこと呟いてる、聖杖剣も刀身の光が少し暗い
「さて、お主達ともう少し話しようと思ったが…」
聖杖剣を鞘に戻し、元の位置に置いてから扉の方を見てる
扉の前にハルさんが居る
ハルさんやっと気が付いたのか…ポンコツかな?
「ギルドマスターが何のようだ!?」
ハルさん、少し遅いし敵意無いから大丈夫だよ
「姫の護衛隊長か。話に聞いた通り面白いことになっとるのぅ」
ドミニカさん、にやにやしてる
「なに、挨拶に来ただけじゃ。昼、ギルドの部屋におるから話たかったら来るんじゃな。はっはっは…」
言い終わると手を振りながらドミニカさんは部屋から出ていった
「えぇ…本当に見に来ただけ?」
私が呆然としてる間、恵は聖杖剣を無言で見つめていた…
ラヴィさんが起きてから、ハルさんと私達は事の詳細を話し、どうするか決める
まぁ、決めるもなにも行くけどね
ただ、この件は私達だけで行く
天使の話だし、ラヴィさんはともかく、ハルさんは知らないから無理
ハルさんだけだとあれだから、ラヴィさんにハルさんの相手してて貰う
冒険者ギルド関連の事と言う事にしてハルさんに説明しといて貰うつもり
『分かりました。ハルさんの事は任せてください』
ラヴィさん張り切ってるけど、ハルさんとお話とかで良いからねー
で、約束のお昼
私達は特に、急いだわけでは無いけど少し早く着いた
ギルドの中を確認すると、ドミニカさんが冒険者達に混じって座って話してる
その光景、凄くドミニカさんが浮いてる
だって…ねぇ、冒険者のおじさんやお姉さんに混じって幼女が話してるんだよ。上から目線で
ギルドマスターだし、日常的なのかもしれないけど、初めては二度見するよあれ
「ん?おぉ来たのか?ちょっと待っとれ」
ドミニカさん、私達が入口でガン見してるのに気が付き、手で椅子にでも座って待ってろっと指示する
まぁお仕事中みたいだし、少し待とうか
「ここは騎士が警備する、こっちは冒険者ギルドの担当だ。特に、剣舞祭の出場者の待ち部屋付近は冒険者ギルドの高ランクが警備するよう王から指示が来てる…」
おぅ、剣舞祭の警備関連の事だよ。こんなとこで話してて良いの?
『姉さん…これ多分、警告も含んでるよ』
恵の耳打ちで私はドミニカさんが話してる冒険者を見る
冒険者のおじさんはドラゴンメイルまではいかないけどそこそこ良い飛竜の鎧を身に付けてる
お姉さんの方は、あっこの人エルフだ!?。見た感じ魔法使いかな?魔力それなりに高いね
お兄さんの方は、剣士だね。ミスリルの剣を身に付けてる
うん、皆ランク高そうだね
「貴方達…ドミニカと同類?魔力の底見えないんだけど?」
エルフのお姉さん、さっきからこっち見てると思ったけど魔力見てたのか…まぁ同類だけどね
「こやつらの事は、気にするな。マリーナ」
ドミニカさんまた、にやにやしてるよ
エルフのお姉さん、そう…と私達を軽く見てから、ドミニカさんに視線を戻す
確かに、魔力高い、見た目子供、って共通点あるけどね
天使が皆、子供みたいな体型じゃないよ…多分…る、ルーファさん堕天使だけどお姉さんだったし
私の考えてる事察したのか、ドミニカさんにやにやしながらこっち見てるよー
ん?お胸見てる?お胸だけは大人だねーそうだねー…泣くぞ…
うわ、横から凄い殺気感じた…スルーしとこ…
「こんなもので良いか。よし、お主ら儂の部屋に行くぞ」
ドミニカさん、一段落着いたのか。椅子から立ち上がると私達に振り向き言うと、二階に上がっていった
「ドミニカが時間作る位、貴方達は大事なお客さんなのね」
エルフのお姉さん、こっち見て呟いてる
やっぱり、ギルドマスターって忙しいんだろうね
「姉さん早く行くよ」
おっと、ドミニカさん待たせちゃ悪いよね
ギルドマスターの部屋、総本部だけあってオルランドさんの所より扉からまず大きいねぇ
ノックしてから入る
「お主達が、ここまで来るの待っとったぞ」
私達が、部屋に入ると扉に何かの魔法をかけるドミニカさん
うん、すでに天使に戻ってる
多分、扉開かなくしたんだろうね
「お主達の天使の姿見せとくれ」
ドミニカさんに言われたので、私達も天使に戻る
私達を交互に見てから、ドミニカさんは私の羽に軽く触る
なんか…触れる手付きが少し寂しそう…
「…何から話すか…」
ドミニカさん、少し考える
「あら?ラエルとラフィリスの事話すつもりだったんでしょ?」
ん?だれ?
「ルーファ…お主また空間を割って入って来たな」
ドミニカさんが睨んでる所に、裂け目が出来てルーファさんが現れる
「ふふ…貴方達久しぶりね」
今回のルーファさんは黒い羽と暗い輪っかを消してる、擬人化状態だね。黒髪と瞳の黒が見た目と相まって綺麗だね…
「お主は、本当に何処にでも現れるな…」
ドミニカさん頭抱えてる
ルーファさんはくすくす笑いながらソファーに座る
「相手はちゃんと選んでるわよ?あの頭の固い粛清馬鹿の所には死んでも行かないわ」
おぅ、ルーファさんにそこまで言われる人凄く気になる…
「ラフィリスの事この子達に頼むんでしょう?ラエル自身もそれを望んでるみたいだし。」
「…ぬぅ。だが…ラフィリスの戦闘力の高さ的に、まだこやつらでは…」
悩んでるドミニカさんにルーファさんため息吐いてる
「それは大丈夫よ。私が彼女見つけたから。ただ状態が悪いのよね…完全に停止してるのよ」
「なんだと!?」
ドミニカさん、ルーファさんに詰め寄る
「詳しくは、後で話すとしてまぁ洗脳は解けてるわ。て言うか、放棄されたみたいでね。多分、ラエル斬ってから一気に心核が弱ったんでしょうね」
私が心核って何?って疑問感じてたのをルーファさんが私を見て、ソファから立ち上がり、私に近寄る
そして、右胸…心臓がある位置を指で押す
「人族なら心臓って臓器があるけど、天使は心核って言うのがあるの。天使は老けないし首を跳ねられても死なないけど心核が壊されると肉体ごと消滅するのよ。簡単に言うと、魔力を構成する場所。破壊されると魔力暴走で内部から崩壊するわ」
心核…私達の心臓ね…そして、私達は不老不死なんだね
あっ恵が絶望してる…お胸成長もう無理だって…だからって私に八つ当たりやめてー
ルーファさんとドミニカさん、私が恵につつかれてるの見て微笑んでる
ドミニカさんはなんか、孫を見てるみたいに感じる
「ドミニカお婆さんね。ふふ」
「お主だって、たいして変わらんじゃろ!?」
ルーファさんがドミニカさん茶化し出したよ
でも、否定しないんだね。まぁ私達、天使だと子供みたいなものだし、ルーファさんやドミニカさんからみたら孫みたいなものか…




