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天使姉妹の異世界旅  作者: kaito
一章、王国編
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二十五 小さな聖女マリアちゃんの日常 《マリアのお話》

マリアちゃん視点のお話

ヒカリお姉ちゃんとメグミお姉ちゃんが旅立ってから数日…

わたしは何時もの街のお手伝いをしたら、冒険者ギルドのギルドマスターのお爺ちゃんに呼び出されました

わたし、何かしちゃったのかな?ってビクビクしながらギルドの立派なお部屋に受付嬢のお姉ちゃんに連れてきてもらいました


「マリアちゃん、よく来てくれた」

お部屋には、クレアお姉ちゃんとギルドマスターのお爺ちゃんが座って待ってました

わたし、怒られるの?よく分からないけど、少し涙目に

「マリア、治癒魔法使えるようになったのって本当?」

クレアお姉ちゃんがわたしを見て、最初に口を開く

怒ってないって事も伝えるように


「うん。ヒカリお姉ちゃん達に助けてもらってから使えるようになったよ」

ヒカリお姉ちゃんが天使様って事は内緒だから

お爺ちゃんの目を見るとにこりと笑顔になる

うん、間違ってない


「そう…マリアは私が、冒険者ギルドに来る理由分かってるわね?」

クレアお姉ちゃんが真剣な顔で聞いてくる

「治癒魔法で、お怪我した冒険者さんの治療してる」

わたしの答えに、クレアお姉ちゃんがこくりと頷く

「オルナンドさんが、マリアも治療に参加して欲しいって…」

クレアお姉ちゃんは否定的なんだね


「なに、マリアちゃんは軽い傷を担当して貰おう。クレアは重症者に専念できるだろう」

お爺ちゃんはわたしが参加するの確定みたい

クレアお姉ちゃんはまだ不満な顔してるけど


わたしの担当は、銀貨小五枚の軽い傷だって

冒険者ギルドのカウンターのすぐそばに、わたしとクレアお姉ちゃんが椅子に座って冒険者さん達が行ったり来たりを見てる

すると、腕に引っ掻かれた傷の冒険者さんがこっちにくる


「マリア、ゆっくりやれば大丈夫」

クレアお姉ちゃんがわたしに優しく呟いく

「ウルフにやられた。治療を頼む」

冒険者さんは傷をこっちに向ける

「わっ分かりました」

「ん?嬢ちゃんが治療してくれんのか?おう頼むよ」

わたしは傷の前に手を合わせて、優しく魔力を送る

「<ヒール>」

光が傷口を纏い、光が消えると傷口が塞がってる

「凄い効き目だ。嬢ちゃん優秀なんだな」

そうなの?ってクレアお姉ちゃんに目を向けると、クレアお姉ちゃんも驚いてた

冒険者のお兄さんは銀貨小六枚し払い、一枚をわたしにくれた

お兄さんは先行投資?って言ってた

クレアお姉ちゃんは少し複雑な表情してたけど、嬉しそうだった


一日、お昼から夜まで治療を休憩しながらやって、わたしは先に孤児院に帰る

クレアお姉ちゃんはギルドマスターのお爺ちゃんとお話があるって言ってた

帰って来たクレアお姉ちゃんは少し安心したお顔でわたしを抱き締めたよ


お話聞いた感じだと、わたしは冒険者ギルド公認の聖女?見習いだから成人までゆっくりギルドで治療するんだって


わたし、ヒカリお姉ちゃん達に追い付くようにがんばるんだ


毎日、クレアお姉ちゃんと冒険者ギルドで治療してたら、少しづつ人が増えてきた

ウルフの大量発生とか起きたんだって

今のところ、大怪我した人は居ないみたいだけど

治療待ちの人が増えて、わたしだけじゃ廻らないからクレアお姉ちゃんも参加して、なんとか治してたんだけど


クレアお姉ちゃんが忙しい時に、大怪我した人が来ちゃった

ウルフの群れでウルフリーダーにやられたんだって


クレアお姉ちゃんが終わるまで待ってられそうもない大怪我

わたしの治癒じゃ効果薄い

どうしよう…


確か…クレアお姉ちゃんが使ってた魔法…高位治癒?

わたし使える?いや、やるしかない

えっと確か…

「我が目の前の者に癒しを<ハイヒール>」

うわぁ…MP凄い使う…でも今はがんばって助けないと

魔力消費で辛いけど、傷に高位治癒を唱え続ける

傷口に光が覆い、消えると傷が塞がっている

さっきまで苦しそうにしてた冒険者さんは今は安らかに眠ってる


「よかった…」

わたしは呟くと

ぱたりと力尽きた



「…あれ?」

わたしが目を覚ますと、ここは立派なお部屋…

ギルドマスターのお部屋の椅子に寝かされていたみたい

確か、魔力が少ない状態で高位治癒を使って…魔力不足で意識を失ったのかな

ハイヒール…凄くMP使うね。クレアお姉ちゃんとヒカリお姉ちゃんは、あれを難なく使いこなすんだ…すごいなぁ…


「目覚めたかの?マリアちゃん」

ギルドマスターのお爺ちゃんが書類を確認するのを止めて、わたしに声をかける

「しかし、いきなり高位治癒を使うとはのぅ…」

お爺ちゃん、わたしの前まで来ると、頭を撫でる

「でも…」

「言わんで良い。マリアがやってなければあやつは死んどった。それだけの傷を負ってたんじゃ」

わたしの言葉を遮って、お爺ちゃんが続ける

「正しい事をしたんじゃよ。ただ無茶だっただけじゃ、小さな聖女よ」

「小さな聖女?」

お爺ちゃんの最後の言葉にわたしが反応する

わたしただ治療してただけだよ?

「自分の事を犠牲にしても他者を助ける…立派な聖女じゃよ」

お爺ちゃん、うんうん頷いてる

「それに、お主の頑張りが周りに認められたんじゃ。お主が否定しても、周りはお主を小さな聖女と呼ぶじゃろう」

倒れるまで治療してたんだし、頑張り認められたのは嬉しいけどわたしが聖女かぁ…見習いだったはずだけど…


「マリア起きました?」

クレアお姉ちゃんと受付嬢のお姉ちゃんがお部屋をノックしてから入ってきた

椅子に座ってるわたしを見て、安心するクレアお姉ちゃん

「全く、無茶をして!」

「まぁまぁクレアさん。マリアちゃんの立場的にもやるしかなかったんですし、ここは誉めてあげましょ?」

受付嬢のお姉ちゃんがクレアお姉ちゃんをなだめて、クレアお姉ちゃんはため息を吐いてる


「はぁ…もう無茶だけはしないって約束よ?」

「はぃ…ごめんなさい」

わたしはしょんぼりと頭下げる。無茶したのは解ってるから素直に謝ります

「でも、真似てまで高位治癒使って治癒をしたのは良かったわ。私は間に合わなかったし、やらなければ彼死んでたから」

クレアお姉ちゃんがわたしの頭を撫でて、誉めてくれる


クレアお姉ちゃんが、ギルドマスターのお爺ちゃんと受付嬢のお姉ちゃんに挨拶して、まだ魔力が不足してるわたしを背中に背負って孤児院に帰る


二人に軽く手を降ってたら、わたしはクレアお姉ちゃんの背中でまた眠っちゃった


あれから…ウルフの大量発生は収まって怪我人は少なくなったけど

毎日、治療はやってる。お陰で、わたしのMPと魔力が結構高くなったよ

ただ、わたしに治療してもらうために、わざと傷作る人が出始めた

わざと怪我するのだけは止めてほしいなぁ

小さな聖女って冒険者ギルドで有名になっちゃったらしいし

わたしを見ると小さな聖女様って声かけられる

クレアお姉ちゃんも苦笑いしてる


わたしは治療してるだけなんだけどなぁ…

ヒカリお姉ちゃん達今どうしてるかな…忙しくしてるのかな…

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