二十一 王都に旅立ち
あれから、二日経ったよ
まず、ゴブリンキングと吸血鬼退治で冒険者ランクがDになった
ギルドマスターのオルナンドさんが少し贔屓してくれたらしい
あと、ゴブリンの洞窟に囚われてた人達は冒険者の討伐隊に無事救助されたらしい
何人か、冒険者ギルドで感謝されてたよ
感謝してた人達が救助者だろうね
あれ、捕まってすぐ位の人達だろうって恵が言ってた
まぁ、繁殖のために捕まえるって言うし捕まってから時間が経ってると下手したら心無くしてるかな
で、伝え難かったマリアちゃんとシスターさんにそろそろ旅に出る事を伝えに言ったよ
マリアちゃん凄く絶望した顔してたけども
シスターさんは改めて感謝してくれてた
子供達は泣いて、引き留めてくるし
辛かったよ
まぁ、マリアちゃんが引き留めてこなかったのには少しびっくりした
私が、私なんて引き留める価値もないの…って絶望しちゃったよ
「ヒカリお姉ちゃんとメグミお姉ちゃんと私は加護で繋がってるから平気」
マリアちゃん少し涙目で私に抱き着いてにこっと笑った
私、おもわず抱き締めちゃったよ
でも、加護は秘密だから言わないでね
孤児院を離れてから、恵が防具について提案があるそう
まぁ私は天使のワンピースで良いと思うけどね
「姉さん、冒険者なのにワンピースだけって流石に不審すぎるよ」
恵の言う通りです
「でも、私達のサイズに合う防具だと特注になるよ?」
子供のサイズみたいだし私達
うーん…と恵が考えてから、…そうだ!と何か閃いたらしい
「ワンピースの上に、胸当てとか身に付けるのは?」
最小限の部位に防具着けるのね
「それ、良いと思うよ」
私もうんうん頷いて賛同する
それなら、サイズはなんとかなるかもね
てっことで、防具屋で身に付けれそうな胸当てを二つほど買ったよ
サイズ確認で恵ちゃんの視線が刺さってたけどキニシナイ
お金はゴブリンキングと吸血鬼の件で金貨大が四十枚近く貰えたから問題ない
まぁお金の管理も恵なんだけどね
ん?私は何かしてる?なっナニカシテルヨ
さて、恵が準備出来たらしいよ
恵さん野営の準備とか食材とか色々と買い込んだみたい
私じゃ何かしら忘れそうだね
王都までの護衛依頼の出発まであと数時間ですねぇ
王都まで村を二つほど通って、五日間位で着くみたい…何もなければね
人数は私達、四人パーティー、ソロの冒険者の七人
まぁ馬車二台の小規模の商人さん護衛だからこんな物かな?
待ち合わせの門まで行きますかー
「お?ソロの冒険者さん獣人?」
兎の耳が頭から生えてるよ
この街で獣人全然居なかったから、凄く気になる
「ねっ姉さん!近くでみたい!!」
おっと恵ちゃん獣人さんに興味津々だ
ケモミミ大好きだったっけ?
私も興味あるけどー
あっ…恵ちゃんジロジロ見すぎだよー
「な…なんですか?」
冒険者の獣人さん不審な目で見てるよー
「ごめんね。獣人さんが珍しかったからつい…ね」
恵ちゃんがポンコツになってるから代わりに私が謝っとくね
「あぁここの街には獣人族の人居なかったですね。私はラヴィです。兎人って獣人族です。」
あっ優しそうな人だねぇ
恵ちゃんまだジロジロ見てるよそろそろ止めよ
「…触ります?」
えっ?良いの?恵ちゃん凄い頷いてる
「あまり、強く掴んだりしないでくださいね」
恵の前で屈んで頭を差し出す
うん…兎耳が目の前だねぇ…私も触りたい…
「し、失礼します」
恵ちゃん緊張しながらも兎耳を触る
一瞬ビクっとしたけど、抵抗とかはしないっぽい
「凄く、毛並み良い…」
恵、幸せそう…お姉ちゃんはケモミミ好きとか知らなかったよ
興味ないような雰囲気だしてたのにね
他の冒険者パーティーが来るまで兎耳弄られてたけど大丈夫かな?ビクビクしてたけど
まぁ恵のおかげ?でラヴィさんとは仲良くなった
馬車の護衛で二台目の護衛に三人で担当するし良かったかな
「では、冒険者の皆様がたよろしくおねがいします。」
商人さんがお辞儀して、前の馬車の中に、馬車の操作は専用の人達がするみたい
私達は馬とか無いから、二台目の馬車に入れて貰ったよ
四人のパーティーは馬とか用意してるから護衛経験者だろうね
あっ冒険者のパーティーもラヴィさんもDランクだって
まぁ経験者のランクだね
私達はまだ上がって直ぐだけどね
さて、そろそろ出発だね
王都どうなのかなー?楽しみだねぇ