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プロローグ 日常の崩壊は突然に
スポットライトの下。私たちは歌っています。
「みんなー、いっくよー」
私の掛け声で私を含めた11人のメンバーはフォーメーションを取って歌い踊る。
いつもの日常です。
そして数時間後。
ライブを終えた私たちはバスでホテルへと向かいます。
「はあ疲れた」
メンバーのツボミちゃんが椅子に深くもたれかかりながら呟いています。
ちなみに私ことサクラも結構疲れてます。
本当にライブの後は疲れる。
「ちょっと寝たいので静かにお願いします」
そういうとアカネちゃんは毛布を被ります。
こうなると静かにしないと駄目ですね。
「じゃあ私も寝よっかな。ホテルまでまだ30分くらいあるし……」
私も寝息を立てて睡眠へと入りましょう。可愛い寝顔をみんな見てね。
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「ん?」
しばらくして起きます。
っていうか、さっきまでのバスの椅子じゃなくて石畳の床の上に寝てるんだけどこれって……
「ちょっと……ここ何処―――‼‼‼???」
私の声が盛大に町に響きました。