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鍛剣物語  作者: 個性的
絶望と出会い
9/16

第九話 二刀流のバトル狂

俺はリューンになんといえばよかったのかわからなかった。



だって俺がもしちゃんと道をしっかり把握していればこんなことにならずにそれにリューンと一緒にキングオブサクリファイスを目指すということもできたかもしれないのに。



「くそっ!」



俺はそう言い、地面に足を踏みつけた。



するとある声が聞こえた。



「ねえそこの君…」



その言葉を聞いて俺は急いで首を声のする方向に傾けた。



俺は驚いた。



そして見るとその声の主は18歳ぐらいリューンと同じぐらいの青年だった。



見た感じだと悪いやつな感じではない。



俺は一度は驚いたが青年の話に耳を傾けることにした。



「君どうかしたの?」



「一つ聞きたいことがあるのですが?」



「何だい?」



そういうとその青年はつづけた。



「さっき僕の2人の部下を殺したのは君かい?」



その言葉を聞いて俺は一時、固まってしまった。



どういうことだ。



彼は俺が殺した二人の剣士の上司だというのか。



そんなわけないと思うがもし本当に上司なら下手したらどれくらいの実力者かはわからない。



そう考え、俺はこう答えた。



「いいや違うよ。」



するとその青年は言った。



「実は見ていたんだよね。二人を殺す君を。」



その言葉を聞いて、俺は思考が追いついていなかった。



どういうことだ。



彼は俺があの二人を殺すところを見ていたというのか



だったらなぜ俺にあんな質問を投げかけてきた。



もしかして俺を試しているのか。



そのようなことを考えていると青年は話した。



「ねえなんで気づかないの?」



「どうゆうことだ?」



「さっき僕がなんて言ったか覚えてる?」



「確か部下を二人殺したのは…はっ!」



「そう。普通なら部下を殺してることを知らないはずなのに何で知っているか。それはずっと見ていたからだよ。ヒント出してたのに全然気づかないね。」



俺はその時怒りを覚えた。



俺を挑発していたのか。



「おい!煽ってんのか!」



俺はつい怒り任せに暴言を吐いた。



「おお。怖い怖い。」



そういいながら青年はふざけているような様子だった。



「お前はいったい何者だ。」



俺は尋ねた。



「僕の名前はヴェーリ。強い剣士をただただ殺したいだけさ。そしてここ2、3日できた謎の侵略者のプリンス的存在だね。」



何!



あの侵略者たちの中のプリンス的な存在。



しかもそいつが俺を殺すと言っている!



俺が驚いているとヴェーリは続けた。



「さっきの君の戦いを見ていて思ったよ。すごいね!僕は君に興味がある。あんな圧倒的な勝利ができるなんてすごいよ。でもねそれ以上に僕はあることを思ったんだよね。」



「あること?」



「うん。君を殺したいと。」



その言葉にヴェーリは続けた。



「僕は強い剣士を探しているんだ。強いなと思った剣士と戦ってその剣士を殺して超える。まさにそれこそ僕が大好きなことなんだよね。」



その言葉を聞いて、俺は思った。



こいつは戦闘狂だと。



実は剣士には2種類のタイプがいる。



一つは普段はまじめで争いを好まない優しいタイプ。



そして二つ目が普段から戦いに飢えていて戦うことを好む戦闘狂のタイプだ。



この感じでも大体察しはついたがヴェーリはおそらく確実と言ってもよいぐらいの戦闘狂のタイプだろう。



そしてヴェーリは言った。



「ねえ君、僕君と戦いたいんだよね。答えは一つだけだよ。わかっているよね?」



その時の言う表情は思いっきりと言ってよいぐらいに口角を上げておりまるで恐怖しかないぐらいだった。



そしてさらにヴェーリからはオーラのようなものが出てきていた。



そのオーラは明らかに大きくその大きさに自分は吸い込まれそうだった。



こいつは明らかにやばいだろう。



さらに俺が倒した雑魚の上司だ。



どれぐらいの力量化までは計り知れない。



本当ならうまく逃げるというのが一番良いといえるかもしれない。



普通ならそうだろう。



そう普通ならな。



だが俺は違う。



俺も…戦闘狂だ!



そんな強いやつと戦わないなんてもったいない。



そして必ず生き延びてリューンのもとに行き、必ずキングオブサクリファイスの称号を手に入れるんだ。



「面白い!勝負だ!ヴェーリ!」



「そうだ!それでよい!楽しみにしているぞ!」



そういって今戦いの火ぶたは切って落とされる。



一方その頃、リューンはちょうど自分の過去を振り返りあることを思った。



そうだ僕はあの遠足の日があったからこそ鍛冶屋になりたいと思えたんだ。



そしてさっき会ったドランは僕の剣を認めて、さらに一緒に組みたいと言ってくれた。



それなのに僕は。



「ドラン!」



僕はそういうと急いで自分が通ってきた道を戻ろうとした。

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