壱話
オタクと言えば皆は、「デブ」「キモイ」等の悪い印象があるかもしれない。そして、逆に運動が得意、好きなら「イケメン」「カッコイイ」と言う印象があるかもしれない。何故そんな印象があるのか。どうして、そんなことを思われなければならないのか。
そして、ここに宮城出身の親のせいで「齊藤 政宗」という名前を授かった男がいた。政宗はスポーツ万能、眉目秀麗しかも、基本的になんでもできる。
皆さんはこれを見てどう思うだろうか?きっと、部活も運動部とかに入っているのだろうと思うかもしれないが、それは違う。
政宗はオタクだ。アニメが好きで、部活は漫研。そして、自分をブサイクだと思っている。政宗にはいろんな夢があった。それを叶えるため毎日努力などをしているが、一つだけ絶対に無理なものがあった。
その夢とは、異世界に行くことだ!異世界に行くのは基本的に無理だ。神の間違って殺されるまたは異世界に召喚されなければならない。
だから、無理だと思っていた。そう、思っていたのだ。
「あーだるいなー、何もしたくねー」
俺は漫研の部室で椅子に座りダラダラとしていた。
「政宗氏、文化祭に渡す漫画は描き終わったでござるか?」
「おー、描き終わったぞー」
鞄から原稿を取り出し渡す。先程声をかけてきた東堂は原稿を読み始めると5分で読み終わった。
「流石は政宗氏、この絵の上手さに加えて、物語の良さ。100点ですな」
そんなことを話していると突然部室の扉がガラッと開いた。
「おーす」
入ってきたのは疲れたような男、バスケ部と漫研を兼部している先輩だ。
「政宗ー、お前バスケ部に入れよー」
「嫌です」
「即答かよ、てか入りたくない理由聞いたこと無かったな」
「簡単ですよ、疲れるのが嫌いなだけです」
「はぁー、お前みたいな逸材を運動部は皆今でも狙ってるんだぞー。頼むから」
と言うところでキーンコーンカーンコーンとチャイムがなった。
「では、お先に失礼します。じゃあな、東堂」
「政宗氏、さよならでござる」
といい俺は家に帰るために靴を履く。そして、学校からでると頭痛がした。頭痛がして、俺は気絶した。
目を覚ますと目の前には騎士、王と思われる爺さん。そして、ドレスを来た王妃または姫がいた。周りを見ると俺と同じで召喚されたと思しき男が1人、女が2人いた。姫が歩きだし、俺達の前に来ると一言。
「ようこそ、いらっしゃいました勇者様。」
そうここは、俺が望んで夢を見ていた異世界だったのだ。