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僕の友情物語 ~友情ってこうだよね?~  作者: 神矢 利久
第一章 平民編
8/10

畑仕事

僕が休み休み家に帰るころにはかあさんは洗濯を干し終わり、畑仕事への準備まで終えていた。むぅ、もうちょっと体力と筋力をつけないと男として頼りなのではないだろうか?いや、家が井戸から遠いの問題なんだ。僕だけの問題じゃないはずだ。そんなことを思いながらかあさんと畑へと向かう。


この村は畑、家畜などを共同で世話しながら働いている。働くというよりも村全体で食料などを育てているという感じ。特にここ最近できたばかりの村だから食料などはまだまだ足りない。まぁ、最近といっても僕が生まれたのは村に来てからだからそんなにできたばかりではないんだけどね。でも周りの村から見るとできたばかりなんだって。


「遅くなってごめんなさい。ローテは荷物番をお願いね」


村外れの共同畑に着くとかあさんは荷物を置いて畑へと行ってしまった。僕はというとまだ手伝えることがないので、もっぱら荷物番をしている。これなら家にいても同じだと思われるだろうが、荷物番も立派な仕事だ。かあさんからは「ローテにしかできない仕事よ」と言われている。子供騙しだろうと僕は自分の仕事を立派にやり遂げているんだ!


共同畑は結構広くて、畑に入ってしまうと外からはどこに誰がいるのか全くわからない。たぶん、畑からも僕の姿は見えないんだろう。たまにおばさんたちの笑い声が聞こえるくらいだ。


「さて、僕も頑張るぞ!」


僕は荷物の周りに円をたくさん描く。そう、これは僕の貴重な体力作りの時間でもあるのだ!


「よし、では・・・けんけんぱっ!」


といっても、なんてことはない。子供の頃に一度はやるであろう、『けんけんぱ』を延々とやり続けるのだ。ちなみに正式名称は知らない。この世界では馴染みがないらしく、最初やった時にはおばさんたちから変な目で見られた。が、僕はやめない。僕は強い男を目指すんだ!


「ぜぇ、はぁ・・・」

「ローテ、そろそろ帰りなさい」


僕が『けんけんぱ』を3周して休憩しているところでかあさんから声がかかった。畑仕事を中断して様子を見に来てくれたらしい。心配そうな顔をしてるけど、これでもちょっとずつ体力がついてきているんだ。最初は1周もできなかったから。でも今日はここまでにしておこう。かあさんに心配かけるとまた明日外に出られなくなっちゃうかもしれないからね。


「はーい。じゃあ、帰るからかあさんもお仕事頑張ってね」

「ふふっ、ローテにそう言われたら頑張るしかないわね」


僕の頭をなでてからかあさんは畑に戻っていった。とうさん程ではないけど、かあさんも結構過保護だからね。かあさんに手を振った後に僕は家路に着く。畑から家までは井戸を挟んで反対側。・・・家に帰るまでが体力作りです。


その後、家についてから二時間ほど休憩しないと動けなかったのは言うまでもない。くぅ、体力!

畑仕事をしていたのは母だけでした。ローテは今のところ基本的に何もできない子です。

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