表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の友情物語 ~友情ってこうだよね?~  作者: 神矢 利久
第一章 平民編
3/10

精霊との出会い

昨日まで僕は風邪をひいて3日間も寝込んでいた。

・・・病弱なわけじゃなくて初めての風邪だからだよ。

あっ、村には医者という人がいなかったからっていうのもあるかな?


まぁ、そんなわけで昨日の夜にやっと熱が下がりはじめた。

そんな中とうさんもかあさんも寝てしまった夜中に僕は水が欲しくなり、起き上がって台所まで歩いて行った。

椅子を引きずり水がためてある樽の中を覗き込んだ時に、不意に水が青白く光ったんだ。


「うわぁ!?」


びっくりした。何今の?

今まであの水光ったことないよね?

椅子から転げ落ちた状態で樽の方を見ていると光が収束してきて・・・

透明な猫の形になった。


「へ?猫?いや、あれ樽の上というか水の上で・・・」

「ロースティント きた」

「しゃ、しゃべったよ」


いやいやいや、猫は喋らないし、そもそも猫はあんなに透明じゃないし。

なにあれ。え?幽霊?幽霊なの!?


「ロースティント ひとり はじめて」

「いや、初めてじゃ・・・そういえば台所に一人は初めてかな?」


自分の部屋とかないし、基本的にみんな台所兼リビングで過ごしているから一人になったことはなかったかも。でも一人じゃないと出てこないって・・・狙いは僕か!


「僕、おいしくないよ?」

「ロースティント たべない せいれい ごはん たべない」

「精霊?」


精霊って・・・まさかここファンタジーだったのか。

いままで気付かなかったし、特に魔法らしきものを使っている人とかいなかったからその可能性は考えなかった。ん?ということは!


「君、僕だけに見えるの?」

「ちがう ほかにもいる」


なんだ、異世界転生特典じゃないのか。ちょっと残念。


「じゃあ僕に何か用?」

「ロースティント ちからある せいれい ちから かす」


ん~、片言でよくわからないけど、精霊さんが力を貸してくれるってことかな?

でも精霊さんの力を借りて何ができるんだろう?というか、なんで僕ご指名なんだ?


「せいれい ほかにもいる みんな ちからかす いってる」

「他って・・・」


精霊に関しての知識が全くないのにそんなこと言われてもどうしたらいいのかさっぱりだ。

これってなんて返事したらいいんだろう?精霊だから失礼なこと言ったら呪われちゃうとかあるよね?

頭を抱えて唸っていると寝室の方から物音がした。

さっきの椅子が倒れた音でとうさん達が起きたのかも。


「また はなしにくる」

「え?」


声に振り返って樽の方を見てみても、もうそこにはさっきの猫はいなかった。

ぼーっとしてるととうさんが起きてきて心配そうに顔を覗き込まれた。

僕は笑顔で水が飲みたかったけど誤って椅子から落ちてしまったと話した。

精霊の話しなんかして頭打ったとか言われたら大変だもんね。



主人公は4歳です。まだまだ子供です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ