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僕の友情物語 ~友情ってこうだよね?~  作者: 神矢 利久
第一章 平民編
2/10

異世界で生きてくよ!

目が覚めたら異世界でした。

って、そんな漫画みたいな展開ないでしょって思ってたけど・・・。

実際になってみちゃうと『そんなもんか』って感じになってしまった。


まぁ、成人とか自我のある子供に転生したら戸惑ってたかもしれないけど、私は生まれたばかりの赤ん坊として転生したからそんな風に感じたのかも?

目が見えるようになったら転生前じゃありえない髪の色した母親がいてびっくりしたけどね。

言葉や常識がわかんなくても赤ん坊だからで許されたし、たぶん日本語とは違う言葉だけど一生懸命に覚えた。おかげで今では普通に暮らせてます!



「ローテ、おはよう」

「おはよう、かあさん」

「ローテ~、おはよう!」

「とうさん、朝から苦しいよ」


これが我が家の毎朝の風景。

青緑の髪を三つ編みにして薄い赤の瞳で優しく微笑んでいるのが僕のかあさん。

そして、朝から息子に抱き着いて髭を擦り付けてくるのが金髪にオレンジの瞳のとうさん。

二人とも日本ではありえなかった色をしているけど、とっても優しくて大好きだ。

・・・とうさんの愛情表現はちょっとうざくなってきたけどね。


「今日は動けそう?」

「大丈夫だよ、かあさん。熱も下がったし」


心配そうに僕の額に手を当てる。

さっきまで洗い物をしていたのか当てられた手が少し冷たい。


「まだちょっと熱いわ。今日も外に行くのはやめておいた方がいいわね」

「大丈夫だってば。水汲みぐらいならできるよ!」

「だめよ。ローテはそういって何日寝込んだと思っているの?」

「でも・・・」

「ロースティント」


とうさんの少し低く尖った声に体がびくりとする。

あっちゃー、これは怒らせちゃったかな?


「かあさんの言うことを聞いて、今日は家の中で休んでなさい」

「・・・はーい」


この辺りでは僕みたいな長い名前の子なんてあんまりいないからいつもは愛称で呼ばれている。

でも、とうさんが怒ったり真面目な話をするときは本名で呼ぶ。

今回もかあさんにわがままを言いすぎたらしい。

しっぱい、しっぱい。


「ちゃんといい子にしてたら明日には外に出ていいからな」

「っ、うん!」


真面目な顔から一気に笑顔になって頭をなでてくれる。

本当にとうさんはスキンシップが多い。

まぁ、この村ではみんなそうだけど、とうさんは特にだよね。


「じゃあ、わたしたちは仕事に行くから大人しくしているのよ」

「ローテ、すぐに帰ってくるからな!」

「はい!とうさん、かあさん、いってらっしゃい」


笑顔で手を振って、とうさん達を見送り玄関のドアを閉める。

よし、早速昨日のことを整理しよう。



いままで4年間、異世界だということを感じていても特に生活には支障がなかった。

でも昨日、久々にびっくりな出来事に出会ってしまった。



なんとこの世界、精霊がいるらしいんです。


現状確認。今のところは普通の子供です。

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