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8話~四季の丘

(それで、クロエさー!クロエってもしかして、俺以外に誰にも見えてないの?さっきもマルコシアスに出会した時も気付かれてなかったじゃん!


「あ!言い忘れてましたね。そうです!

私はヒカル様以外に見えない様に予めプロテクトをかけています。そうしないと私が他の人や私の仕事の上層部の人達に見つかって矯正終了になる可能性もありヒカル様に迷惑がかかるのもあります。それに私が見えていたんではヒカル様のこの開拓の時に私がいては都合の悪い時もあると思います。私はあくまでもサポート役なので!」


そっかー…なるほどね!分かった。

それでここからドワーフの岩場までまだ先はあるってマルコシアスが言ってたけどさー。

この荒野を抜けた所ぐらいにあんの?)


「はい!暫くすると、岩山が見えてくると思います。そこを登ればすぐに岩場があると思います。」


キュルルル…

ホッと緊張感から解放されたヒカルは、緊張の解放からお腹が鳴った。


(そういえば、ここにくる前からご飯、食べて無かったな。ちょうど、ご飯食べようと思ってた矢先にここに来たからなー…クロエはお腹とか減ってないの?それとも減らないとか…)


「私もご飯は食べますよ。でも、ヒカル様の世界の物はあまり食べた事がありません。私たちは、向こうでは与えられた食事をしたりしますので自分でも

たまに作って食べる時もありますがセシリア姉さんみたいにそんなに上手に作れないので……」


(えッ!

そうなの?てか、俺の世界の物はあまり食べた事がないって…


どういう事なの?)


「はい!私も含め、この更生プログラムのサポート役の人達は皆が皆って訳じゃないんですがヒカル様の住んでる世界とまた違う世界に住んでいるんです。そこで特務になる訓練を受けて合格すればこの仕事に着任出来るって事なんですよ」


(てことは……クロエやセシリアも俺達と違う異世界人って事なの?)


「まあ、あまり詳しくは言えませんがヒカル様の世界で言うと、そうなりますかね。でもヒカル様の世界に近い感じですよ」


(そうなんだ…

何か、ちょっとまあ、違うのかな~とか思ってたけどやっぱりそうだったんだね…


じゃあさー!

俺がクロエにご飯作ってやるよ!

まあ、俺もだてに家に長いこと引きこもってた訳じゃないんだぜ!学校卒業して一時、料理店でバイトもしててさ!そこの賄いとか俺が作ってたんだ。だから簡単な料理ぐらいなら出来るしな。ニートでもこのくらいなら大丈夫!俺に任せとけって。

クロエの口に合うか分からないけどそこの料理店の皆は旨いって言ってくれてたしな!

クロエってじゃあ好きな食べ物とか嫌いな食べ物ってあるの?)


「本当ですか?それは凄い楽しみです♪

好きな食べ物ですか?ありますよ。私はドラゴンパピーのテールスープと海陸空カメの卵料理が好きです♪

嫌いな料理は、ほとんど無いんですがまあ強いて言えば苦い物とかは苦手ですかね!」


(えッ?……ちょっ…ちょっと待てよ!全然、俺の世界に近くないじゃんか……

ド……ドラゴンパピー?海陸空カメ?俺達の世界じゃあ聞いた事がないぞ……そんなの?……美味しいの?)


「そうなんですか?とっても美味しいんですよ♪ドラゴンパピーは速くて捕まえるのに大変なんで中々、入手出来なくて滅多に食べられないんですがお肉も軟らかくて特に、テールは凄く味が凝縮していて美味しいんですよ!海陸空カメの卵はいっぱい産むので沢山、出回っていて入手が簡単なんでよく食べてますよ」


(そ……そうなんだ……)


ヒカルは考えていた。


ドラゴンってのはまああの俺も某ゲームで何回も狩りしてるあのドラゴンだよなー……落とし穴作って樽置いて……

オンライン仲間とやってたっけ……

確かに、主人公って旨そうに焼いて食べてたな~あの肉……


後は、海陸空カメの卵か~!

もしかして、ガ○ラ的なカメなのか?……まあ、考えるのはよそう…

でも卵って言うんだからこっちの俺がいつも食べてる卵に味とかは一緒だろ……たぶん?……


(クロエ!

じゃあまず食料の調達に行こうぜ!

こっちの世界の食べ物とかよく分かんねえけどどっか食料とか調達出来る場所ってあるの?…)


「はい!もうちょっと歩いていれば四季の丘って場所に到着出来ます。そこは春夏秋冬さまざまな四季が体験出来る場所で色々、果実も実ってますし、魔獣もそれほど強くないと思います。では、そこに行きましょう」


や…やっぱ…魔獣もいるのね…


ヒカルは暫く歩いていると綺麗な花々が辺り一面咲き誇る丘に付いた。すると、その花の上で倒れているフェアリー?らしき小さな女の子を見つけそしてよく見ると、足から血が流れていて倒れていた。


(なあ!おーい!お~いってば!大丈夫か?足に怪我してるけど?)


フェアリーはまぶたを開け、声のする方へむくと男が一人立っていた。


「に…人間の男?キャー!

あたしを食べても美味しくないよー!

食べないで~!」


(いやいやいや…普通、食べないだろ!フェアリーなんて…)


「そうなの?あなた人間よね?

あたしが聞いた話じゃあ、人間はなんでも食べるって聞いたわ……………だ……だから…食べないでー!」


(だから、食わねえって!どんだけ、人間を誤解してんだよ。…ったく

それより、大丈夫なのか?足?怪我してるけど俺で良ければ、何か手伝える事があったら言ってくれ)


「本当に本当に本当?だってあたし、人間みたの初めてだから…」


(俺ってどこまで信用ねえんだよ…まあいいや!で、ここで何かあって怪我したのか?)


「うん!あたし、女王の体調が良くないから元気になってもらおうとあちこちで花の蜜をこの瓶に入れてたらいきなり背後から七色カマキリの鎌で足を切りつけられてどうにかここまで飛んできたけど意識が途中で無くなっちゃって…」


(そうなのか。まあとりあえず、足の手当てをしないとな!

ところで、お前、名前なんて言うんだ?俺は、ヒカルって言うんだけど)


「あたしは、アリエル、花の国の女王の娘よ」


(女王の娘?そうなのか!それで、大体の所は分かった。じゃあ女王の所に連れて行けばアリエルの足も手当て出来るよな?そんな足じゃ飛べないだろうしさ!その花の国って所まで連れてってやるよ


「え!連れてってもらっていいの?」


まあ、たまたま見つけたってのもあるけどここで見捨てても後味悪いしな!

行こうぜ!花の国って所にさ)


そう言うと、俺の顔を見てクロエも納得した顔になった。










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