連載(二百文字お題小説)
お借りしたお題は「連載」です。
「もしもし、母さん」
「おまえかい? どうしたんだい?」
「とうとう俺、連載で小説を書かせてもらえる事になったよ」
「そうかい、それはよかったね」
「頑張るよ」
「十週で打ち切りにならないようにね」
「その出版社じゃないよ」
「努力友情勝利も忘れずに入れるんだよ」
「だから、その出版社じゃないって!」
「ちょっと売れたからって、原稿を落としたり、独立したりしたらダメだよ」
息子が通話を切ってしまったのは言うまでもない。
このお話はフィクションです。実在の漫画家とは一切関係ありません。