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7話、貴方の為なら貢ぎます


んじゃ、簡単にHPとMPだけ見てみるか。回復の目安にもなるからな、戦闘が終わったらちょくちょく見てみるのも良いだろう。指輪へ音声で指示を出し、開かれたパネルを覗き込む。



【個体】志津

【HP】100/100

【MP】0/0


【個体】アクア

【レベル】Lv9

【HP】229/240

【MP】32/32


【個体】青月

【レベル】Lv6

【HP】110/110

【MP】115/130


【個体】シオ

【レベル】Lv2

【HP】80/80

【MP】24/24


【個体】シルス、リリム、カリス

【レベル】Lv1

【HP】126/126

【MP】134/210



ふむふむ、成る程な。俺のMPが0なのは魔法の基礎が無い地球人だから仕方無いとして、HPが100なのはLvが無いからだそうだ。一応この身体はHP100となるが、心臓を貫かれたらダメージが99でも死亡する。‥‥本当に気を付けないと。


話は変わってMP消費には2パターンあり、1つは青月の水鞠の様な属性攻撃。もう1つは3姉妹の使う魔法だな。アクアが使う突進や触手、青月の尾剣は物理攻撃スキルとなり、MPは消費しない。


とまぁ、今更気付いたのかよ感が半端無いけどこんな物か。MPの回復は魔力の濃い場所に居れば徐々に、つまり「ホーム」へ帰れば大丈夫って事だな。



「さて、そろそろ次の階層に行くか。また頼むよ、皆」



宝の選別と言う名の休憩は終わりだと立ち上がり、服に付いた埃を払う。そして先程と同じくアクアに先導して貰い、青月と3姉妹にも壁が何処にあるのかを気を付けて貰った。


随分と時間が掛かったが、次の階層へ上がる階段に到着。そう言えば魔物は居なかったみたいだけど、居たら俺には見え無かったのかね。だとしたらゾッとしない話。


十五階層目に上がれば、造りが五階層目と同じ様子。違うと言うなら広間中央に剣、弓、杖を持った3匹のゴブリンが中央に居る事だろう。



「うーん、弓と魔法が厄介そうだな。アクアに剣士を足止めして貰って、俺等で弓士と魔法使い倒そうか。シルスとカリスに補助掛けて貰って‥、行こう!」



ボスは特定の範囲内に入らなければ追い掛けて来ない様で、俺等は皆で作戦会議。決まればシルスには防御強化、カリスには魔法防御強化を掛けて貰い、俺は指輪【収納】からフランベルクを取り出して装備する。



【簡易ステータス】

【種族】小鬼(ゴブリン)

【レベル】Lv**

【HP】***/***

【MP】*/*

【取得経験pt】***pt

【装備】鉄の剣、鉄の胸当て

【スキル】**、***、****、*****

《並みの冒険者程に力を付けたゴブリン。ある程度の剣術を使える。雄個体しか居ない事で有名》


【簡易ステータス】

【種族】小鬼(ゴブリン)

【レベル】Lv**

【HP】***/***

【MP】**/**

【取得経験pt】***pt

【装備】木の弓、革の胸当て

【スキル】**、***、*****、****

《並みの冒険者程に力を付けたゴブリン。ある程度の弓術を使える。雄個体しか居ない事で有名》


【簡易ステータス】

【種族】小鬼(ゴブリン)

【レベル】Lv**

【HP】**/**

【MP】***/***

【取得経験pt】***pt

【装備】樫の杖、布のローブ

【スキル】**、****、****、****

《並みの冒険者程に知性を付けたゴブリン。ある程度の魔法を使える。雄個体しか居ない事で有名》



飛び出しながら一応ステータスの確認、魔法使いはHPが低そうだから早めに倒せるかもな。対峙的には、アクアvs剣、青月リリムvs弓、俺シルスカリスvs魔法。



俺達が近付く前に魔法使いのゴブリンが詠唱を終えた様で、火の玉を此方へ飛ばす。スキル回避を使い、避けて魔法使いのゴブリンの前へ出ると睨み合う。


直ぐ様三竦みが出来上がりって訳だな、此方が有利だろうけど。魔物に視線を向けたまま2人に指示を出す為、俺は声を張る。



「シルスはアイツの詠唱を出来るだけ妨害!カリスは皆の怪我に気を配って欲しい!俺は攻撃する‥、よっと」



シルスが魔法詠唱を始めたのを確認し、俺は思いっ切り地面を蹴り飛ばし距離を詰める。シルスの風魔法に邪魔され、思った様に詠唱が出来ずに居る魔物。


俺が近付いた事に焦ったのか、樫の杖を俺へ降り下ろすも杖を弾き魔物を袈裟斬りにする。だがそれは浅かった様で詠唱を完成させた魔物は俺の目の前に火の玉を出現させ、火の玉を放つ。



「っ!‥‥あ、危なかった。シルス、有難うな」



魔法は魔法使いに依存する。だから魔法使いを失った魔法は直ぐに消滅する、らしい。カリスの魔法防御強化が掛かって居るとしても、大火傷の覚悟はして居た。


だが、本当に当たる寸前。シルスの風魔法が俺の斬った場所に追い撃ちを掛け、魔物と同時に魔法も霧散する。



俺の攻撃力が高いのは、このフランベルクのお陰だけど運も実力の内だな。俺はアクアの元へ、シルスはじり貧してそうな青月リリムの元へ、指示を出すと足音を忍ばせ駆け出す。



「っ‥、やっぱ駄目か」



アクアと対峙して居た剣士ゴブリンの後ろを取り、不意打ちを仕掛けるも回避されフランベルクを弾かれる。流石は冒険者並みの力量って書かれるだけはある、反応が段違いだ。


2人になれば前後を取れるので、俺が攻撃して反撃される前にアクアがゴブリンの気を反らす。アクアが攻撃して反撃される前に俺がゴブリンの気を反らす、と言うずっと俺のターン戦法が使える。


少し時間は掛かったが、ちょっと切り傷を負った位でゴブリンを倒せた。額に滲んだ汗を拭いながら弓士と戦って居る青月達に視線を向ける、と。



「向こうは‥‥、大丈夫か」



此方の戦いより軽く、弓士ゴブリンが遊ばれて居る。素早い子達が多いので弓が当たらず、苛々して居ると水攻撃や魔法が自身に。余計苛々して弓の精度が落ちると言う結果に。


アクアと顔を見合わせ、小さく笑うと漸くトドメを刺した青月達の元へフランベルクを【収納】、アクアを抱き上げて向かう。


一応指輪に【収納】するけど、ゴブリン達が落としたアイテムは各武器防具と魔物の肉だった。アクアはまだまだ元気そうだが、青月と3姉妹達がぐったりして居る。



「お疲れ様。俺はアイテム拾って来るから、アクアの上にでも。アクア、頼んだよ」



アクアを床に降ろし、問い掛けながら青月と3姉妹を抱き留める。アクアが触手をにゅるんっと出すと、俺から4人受け取り平べったく変化させた自身へ乗せた。


極上のぷにぷにだし疲れては居るだろうが、精神的に癒されるな。【お知らせ】に新しいのがあるけど「ホーム」に帰ったら見るとして、取り敢えずアイテム回収。



「んー‥、MPのせいか?」



ついでに皆のHPとMPをステータスで確認、青月と3姉妹のMPが底を尽き掛けて居る。精神力だと言うゲームもあるから、そのせいで余計疲れてるのか?


そんな推測をしつつ、パネルを閉じて足早にアクア達の元へ。アクアごと皆を抱き締め指輪を弄る。



「じゃ、1000pt使用して「ホーム」移転っと‥」



そう言えば、今回は「ホーム」移転半額の契約書無いな。ボス初回撃破特典だったのか?そんな事を考えながら認証、俺を中心として「ホーム」の景色が広がる。



十五階層目の広間が「ホーム」になると直ぐ様青月を神秘の泉、3姉妹を花のベッドへ直行。辛そうな姿は、見て居て此方も心苦しくなるからな‥。


俺はアクア、シオと一緒にお風呂へ直行。掠り傷に湯は染みるが、汗だくのまま治療はしたく無い。シオが檜風呂を大層気に入った事に驚きつつ、風呂から上がりベッドで傷の治療開始。



「あたた。皆のお陰で大した怪我が少なくて済むけど、もっと精進しないとなー‥」



深い傷も無いので傷薬を塗り込むと、まだ乾いて居ないせいもあり染みて痛い。大丈夫?ねぇ大丈夫?言葉にするとそんな感じの2人を撫で回しながら、俺は呟く。


さて、落ち込むのはこれ位にして戦果を見ようか。先ずは、と指輪を操作しパネルを開いて【お知らせnew】をタッチする。



【お知らせnew】

《十五階階層BOSSゴブリンLv24.22.21を撃破しました。BOSSが撃破された事により特定のスキル制限を解除しました。通常の獲得経験pt、700ptに加えボーナスとして1000ptが付与されます。【眷族】アクアのLvが9→11に上がりました。【眷族】アクアのスキル耐斬撃1がLv2になりました。【眷族】アクアのスキル向上心3がLv4になりました》


《【眷族】青月のLvが6→8に上がりました。【眷族】シルス、リリム、カリスのLvが1→4に上がりました。【眷族】シルスのスキル土魔法1に新たな魔法が追加されました。【眷族】リリムのスキル風魔法1に新たな魔法が追加されました。【眷族】カリスのスキル光魔法1に新たな魔法が追加されました》



やっぱ【眷族】が多くなれば、【お知らせ】も必然的に多くなる。さっき分かった事だが、今度からは省略された奴を使ってみよう。随分短くなるみたいだ。



「HPもMPも順調に増えてるみたいだし、良いねぇー」



隣にシオ、アクアのぷに枕に顎を乗せてパネルを弄くりLvが上がった皆のステータス画面を覗く。俺の返答に態々プルッ、と震えて反応してくれるアクアが可愛くて仕方無い。


そしてその振動の何とも言えない心地好さに、俺はうとうとし始める。夕飯食べてないけど実質今必要なのは俺だけで、別に良いか!と言う考えに。



「あくあー、おれねるけどいずみいかなくていぃぃ‥‥」



眠過ぎて呂律が回らん。アクアが両脇から触手を伸ばし、肩まで布団を掛けてくれたのを最後に俺は夢の世界へ飛び立った。アクア、マジで有難う助かります。



説明忘れて居たので此処で。


【魔法説明】

シルス(土魔法1)

ストーン(消費mp3)

対象の頭上に石を落とす

シールド(消費mp5)

対象者の防御力強化

newグレイブ(消費mp4)

土の塊が足元から襲う


リリム(風魔法1)

エアー(消費mp3)

空気の塊を相手にぶつける

newウィンド(消費mp4)

風の刃で相手を攻撃


カリス(光魔法)

ライト(消費mp1)

暗い周囲を明るく照らす

ヒール(消費mp4)

HP3割相当を回復

レジスト(消費mp5)

対象者の魔法防御力強化

new光の矢(消費mp6)

低威力、死霊系に有効


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