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羽切家の非日常  作者: ラウス
羽切朱音
11/32

第十一羽

 んで、後日談。


 ……ん? 白髪の老人、ロンリーの件はどうなったかって?


 それなら今頃「輪切りにしてあげます」と張り切っていた羽切朱音が場所を特定、ハッキングし、オンラインの物体は全て破壊、輪切りにしただろう。

 必要とあらば羽切勇大がロンリーとやらのアジトを物理的オフラインにぶち壊しに行くだろう。


 言うのは二回目だが、この物語の主人公は俺の妹、羽切朱音だ。


 要するに脇役はもう不要なのだ、引き立てはもう済んだ、あとは主人公が悪を倒して終わり。


 それだけだ。


「はい、つーことでテスト終わったなー」

「そだねー」


 あれから三週間、頑張って勉強したかいもあって、五人ともそれなりに手ごたえを感じる出来栄えだったらしい。


「トォマァアアアアアス!」

「……あそこで泣き叫んでるベアコンは?」

「試験中も熊のぬいぐるみ抱えてたら没収されたらしいぞ」

「ォトゥォオオオオオムゥァアアアアアアアアアスウウウウウ!」

「うるせえ!」


 伊藤詩織が怒鳴り散らすと、ベアーコンプレックス――略してベアコンのプラチナヘアーは一目散に教室を飛び出した。


 ……飛びだしたくなるほど伊藤詩織が怖かったのか……それとも職員室に相棒を迎えに行ったのか……、恐らく両方だろう。


 しかし今思ったのだが、伊藤詩織の紹介文にお嬢様口調と書いたが、撤回しよう。


 こいつは女王様口調だ。


「……ったく、あ、そういえば羽切くんはどうだったの?」

「何が?」

「テストよテスト、出来栄えはどうだったの?」

「ああ、大体798くらいだと思う」

「え? 何が?」

「合計点数」


 八教科中――である。

 国語で凡ミスをしてしまったのだ。


「……え、何? 頭良くて仲の良い美人の女友達が二人いて、妹ちゃん可愛くて運動もできてイケメンって何そのリア充、逆に怖い」

「自分で自分のことを美人と申すか」


 確かに美人だが。


「と、いうよりリア充って何さ」

「あー、リアルが充実してるやつのことよ、ちなみに逆は非リア充」

「……へー」


 なら俺は――俺はどっちなんだろうな。

 一般的観点で見たら、リア充なのだろう。



 けど、俺の一人称的に言うと――――俺は明らかに非リア充なのだろう。






*****






「――ねえ、■■くん」

「んー? 何? ■■■ちゃん」

「■■くんは■■■のこと好き?」

「うん! 大好きだよ!」

「へへへー、どんなとこがー?」

「僕一人っ子だからかなー、妹みたいで大好き」

「妹、妹かー」

「父さんが言ってたんだ、兄とは妹を守るものだって、だから■■■ちゃんは絶対僕が守るよ!」



















語り部は、事件に深くかかわる気が無いので、オチはつきません。

あくまで脇役は経過を手伝う者、解決は、主人公の役目です。


次回から第二章です。

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