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カンボジァ  作者: 高橋美雪(たかはし はるき)
出発前
8/33

—007—研修必要

出発前には研修がある。これも含めて授業らしい。

そして、参加者の中にカンボジアに行ったことがある人はいなかった。

今回連れて行ってくださる高木先生は、恐い。

そんなイメージがある。

大学2年生の時、春から秋にかけて、強制的に授業をとらなければならなかった。

4月…少し寒かったと思う。春コートを来ている人も居た。

ストールを巻いている人も居た。

大学生らしくというか、帽子をかぶっている人も居た。

高木先生は1回目の授業、入ってくるなり凛とした声で

「教室ではマフラー、コート禁止!帽子も当然禁止!室内で帽子なんて問題外!!」

と言い、教室が震えた。

以降、先生の授業はシーンとしたものだった。

内容はとても分かりやすく、とても興味の出る内容だったが、

とにかく、最初の印象が強すぎて恐かった。

そんなこんなで、研修のある教室に入っていくと、

ポットと、お菓子があった。

前の授業で使ったのかな?

くらいにしか思わなかったけど、

よだれが出そうだった。

私はお菓子が大好きだ。

カバンの中には、10時頃と3時頃に食べるお菓子が必ず入っていた。

高木先生が入ってきた。

自然と背筋がピンとなる。

「お菓子、食べていいよ。お茶飲みながら勉強しましょ」

……………先生好きかも?

けれど、誰も動かないまま、授業が始まった。

私のこの日の研修といえば、お菓子…お菓子…食べたい。

それ以上覚えていない。

残りの研修については、ほとんど放課後に行われるため、

単位いらないし…と、最後の1回以外バイトを優先させてしまった。

なっちゃんは、どうしていたか知らない。

この時も、まだ、なっちゃんの携帯番号を知らなかった。

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