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カンボジァ  作者: 高橋美雪(たかはし はるき)
出発前
7/33

—006—彼氏連絡

両親の許可はおりたが、悩みが1つあった。彼氏のこと。

当時2歳年上の人と付き合っており、私が大学を卒業したら結婚しようなんて言っていた。

まだカンボジアのことは話していない。

少し前に似たようなことで、問題を起こしていて、どう切り出せば良いか困っていた。

秋頃、友達と1週間ほど旅行に出かけることになった。

彼とは、遠距離というか、中距離で、2週間に1度会っていた。

そのデートとは関係のない日にちに出発することとなったため、

旅行が決定した後、彼から電話があった際に、

「◯◯日から××日まで旅行に行くんだ。」と楽しそうに話した。

すると「俺聞いてない。」という話しになり

「今言ったもの?」と、彼の言っている事がよく分からない私はストレートに言葉を返し、彼を怒らせてしまった。それでも、大人しい私なら良かった。

最後は「一緒に暮らしているわけでもない、デートに迷惑をかけるわけでもない、旅行費用を頂戴というわけでもないのに、なぜ怒鳴るの!」と言い返してしまった。

どうすっぺ。

そうだ!カンボジアに行くのは3月だ。

今、話しが出ていることにしよう。と、彼から電話があった時に意気込んで話した。

「大学の授業でね、ボランティア実習っていうのがあるの。」

「へぇ、色んな人が集まるの好きやもんな。」

彼と私が出会ったのも、ボランティアの集まりだった。

よしよし、と思いながら続けた。

「それでね、海外なの。」

「へぇ。」

声のトーンが落ちてる。この先なんて続けようと困っていると、

さらに低い声で

「行きたいんやろ。」

「え…。」

ピンポーン!と思いながら言わないあたりが、成長。

が、しかし。

「俺、もう、お前のこと、分からんわ。しばらく電話もメールせんといて。」

ということで、電話もメールもしないこと3日目。

この日、私は家に帰ろうと駅のホームにいた。

携帯が鳴ったのでカバンから出すと、彼からだった。

昼過ぎに珍しいなと思いつつ、しっぽを振って電話に出ると、

「なんで、3日も何の連絡せぇへんの。」

と言われた。そっちが、してくるなって言うたやん!と私の心。

そして、「俺、お前とやっていく自信ないわ。ごめんな。」と言われ、電話がきれた。

その後着信拒否にされたらしく、電話は繋がらなかった。

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