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カンボジァ  作者: 高橋美雪(たかはし はるき)
出発前
3/33

ー003ーA4用紙

手渡された1枚のA4用紙を、皆で覗き込むと、ボランティア実習と書かれたタイトルの下には、

1)2月末からカンボジアでボランティアをすること、

2)帰って来たらレポートを出すこと。

3)それに合格すれば、一般教養2単位がもらえること。

4)参加費用18万円前後かかることなど書かれていた。

カズと私は、すぐに用紙から頭を話した。

笑いが止まらない。

確かに、これに行けば、単位は取れて、卒業できる。

「単位を金で買えっていうの!?」

と、なっちゃんが叫びながら再び事務室の戸をあけると、

「大変ね。」フフフと笑われて終わった。

大学ってこういう所なんだ、と今頃知った。

「ほら、カンボジアってアンコールワットがあるし。」

沙羅ちゃんが言った。

私の興味が動いた。

私だって、アンコールワットくらい聞いたことがある。遺跡でしょ?遺跡っていえば、インディージョーンズでしょ?

笑いが止まったところで、言った。

「私行ってみたいな…。」

「行く!?本当に行く!?」

なっちゃんが聞いた。

「え?行ってみたいなと思う。親に相談しなきゃだけど。」

「みんなで行っちゃう?卒業旅行カンボジアにしちゃう?」

「それ楽しそう!」

皆でわいわい言った。所詮他人事。

「私は、親に、こんなこと言えないよ。こんな…単位をお金で買うようなこと。」

なっちゃんが真面目な顔で言った。

「でも、行かなきゃ卒業できないよ?」

「みんなより半年遅れて卒業するの?そのために半年間学費払うの?」

さっちゃんと、弥生ちゃんの話しを聞いて、なっちゃんは、少し考えると言い、今日は解散した。

私は、参加したくて、うずうずし、家に帰ったら、すぐにでも言うつもりで家に帰った。

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