表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カンボジァ  作者: 高橋美雪(たかはし はるき)
出発前
1/33

ー001ー沖縄旅行

大学1年の冬…これが、今からお話する全ての始まりだったのかもしれない。

ある先生の都合で、授業が1つ休みになってしまった。次の授業まで1時間以上あるので、私…高橋たかはしエリカは、同じ学部では仲良しの、竹本和音たけもとかずねと、小さな空き教室に座って話しをしていた。


なんだか、回りくどい言い方をしてしまったが、和音こと、カズとは、友達。同じ授業を選択していれば、いつも隣同士に座っていた。けれど、どの授業を選択するかと相談したこともないし、学校以外で一緒に遊んだことも無かった。


私達は、黒板に近い出入り口付近の席に座って、とりとめない話しをしていた。

この教室には、他に、同じ学部の女の子が4人居た。

松田沙羅まつださら河本佐優里かわもとさゆりは、カズと住んでる所が近いらしい。何か他にも聞いた気がするが、思い出せない。とりあえず、カズの繋がり。その沙羅ちゃんと、佐優里こと、さっちゃんと、もう1人、戸川弥生とがわやよい…弥生ちゃんは、いつも3人一緒だった。3人は、教室の真ん中より、後ろよりに座って、3人で1つの何かの雑誌を見ていた。

それから、茂原夏美しげはらなつみこと、なっちゃんが、窓から顔を出して外を眺めながら、電話をしていた。なっちゃんは、日頃誰と一緒に居るか…と考えても、沙羅ちゃん達3人と一緒にいるような気もするし、他の人とも一緒にいるような気もするし…という感じだった。もちろん、この4人も友達。あだ名で呼ぶけれど、携帯番号は知らなかった。

なっちゃんが、電話を終えて3人に「何を見てるの?」と近づいていく声が聞こえた。それから私は、カズとの話しに夢中になって、なっちゃんに呼ばれるまで気がつかなかった。

「カズちゃん、エリちゃん、沖縄行かない?」

「え?」

カズと私は思わず聞き返した。

言葉の意味がよく飲み込めない。

「だから、6人で沖縄行かない?」


こうして、大学1年の春休み、私たちは沖縄に行った。

こうして、私たちは、いつでも6人一緒というほど急速に仲良くなったかというと、そうでもない。誕生日会をしたり、クリスマス会をしたりと、時々遊ぶようになった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ