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黒猫クロの孤高のグルメ猫ンブ編

作者: アユパパ

黒猫のクロの孤高のグルメ 猫ンブ」編


風が頬を撫でる、とある寂れた漁村。オンボロMINIを駆る私、阿倍野平成と愛猫の黒猫クロは、グルメ旅の途中でこの村に迷い込んだ。


「クロ、腹減ったな。美味いアワビでも食うか」


そう呟く私に、クロはニャアと答える。しかし、アワビは猫にとって毒性がある。そこで、近くの漁師にクロ用の食料を尋ねてみた。


「猫なら、ふわふわ天井卵焼きはどうだ?」


漁師の勧めで出てきたのは、なんとも不思議な名前の料理だった。ふわふわに焼き上げられた卵焼きは、まるで天井のように高く盛り上がっている。一口食べれば、出汁の香りが口いっぱいに広がる。


「ウ~ン、旨い!マイウー!」


クロは、目を輝かせながらふわふわ天井卵焼きをガツガツと食べている。その様子を見て、私も我慢できずに箸でつまみ食い。


「うっ、なんだこの味は!?」


今まで味わったことのない、深い旨味に衝撃を受ける。


「これは、出汁にネコンブを使っているんですよ」


漁師の奥さんが教えてくれた。ネコンブは、この地方でしか採れない珍しい昆布らしい。


「なるほど、それでこんなに旨いのか…」


私は、ネコンブの出汁の虜になってしまった。クロも満足そうに、ふわふわ天井卵焼きを平らげている。


「クロ、お前は幸せ者だな。こんな美味いものが食べられるんだから」


私は、クロを羨ましく思いながら、残りの卵焼きを味わった。


この漁村との出会いは、私とクロのグルメ旅に新たな彩りを加えてくれた。そして、ネコンブの出汁の旨さは、私の心に深く刻まれたのだった

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