７話
『浦島太郎たちは、水の神殿近くにある祠にたどり着きました。そこには、近くの村で祝賀会が行われており、村人たちの賑やかな声や笑い声が響いていました。村全体が祝福ムードに包まれており、色とりどりの装飾が施された広場には、屋台や踊り子たちが所狭しと並んでいました。
太郎たちは少しだけ足を止め、村の雰囲気を楽しむことにしました。ユミリアが興味深げに言いました。
「これほどの祝賀会が行われているということは、この村にとって特別な日なのでしょうね。」
村人の一人が太郎たちに気づき、笑顔で近づいてきました。
「お前たちは旅人かい？今日は我が村の収穫祭なんだ。一年の豊作を祝って、みんなで楽しんでいるところさ。ぜひ、一緒に楽しんでいってくれ。」
太郎はその村人に礼を言い、少しだけ村の祝賀会に参加することにしました。彼らは屋台で食べ物を買い、村人たちと話をしたり、踊りを見たりしてリラックスしました。ゴルドは大きな笑い声を上げながら、村の子供たちと腕相撲をしていました。
しばらくすると、村の長老が太郎たちに近づきました。彼は温かい目をした老人で、太郎たちの訪問に興味を示していました。
「旅の者たちよ、私の名はエルマン。この村の長老を務めています。お前たちがここに来た理由を聞かせてくれるか？」
太郎は長老に事情を説明しました。
「私たちはアルマーナのバランスを保つために、各地の精霊たちの力を集めています。今は水の精霊の力を借りるために、水の神殿へ向かっているところです。」
エルマンは頷きながら話を聞き、深く考え込んだ後、静かに言いました。
「水の神殿はこの村のすぐ近くにありますが、最近、その神殿に異変が起きているとの報告が寄せられています。村人たちも不安に感じており、祭りの後で神殿に供物を捧げる予定です。お前たちがその異変を解決してくれるなら、この村も協力を惜しまない。」
太郎たちはエルマンの言葉に感謝し、祭りの後に村人たちと共に水の神殿へ向かうことを約束しました。村の祝賀会が続く中、太郎たちは少しの間だけでも平和と喜びを感じることができました。
やがて、日が暮れ始めると、村人たちは供物を持って水の神殿へ向かう準備を始めました。太郎たちもその行列に加わり、神殿へと歩みを進めました。神殿の入口に到着すると、村人たちは供物を捧げ、太郎たちに静かに見守るように促しました。
「水の精霊よ、この村を守り、我々を導いてください。」
村人たちが祈りを捧げる中、太郎たちは神殿の中に足を踏み入れました。ここで彼らは新たな試練に立ち向かうことになります。』
