16話
『セルベルの森林でエルフ族と協力し、森林の異変を解決へと導いた勇者浦島太郎一行は、セルベルの森林を出て西へと進みました。西街道は途中で二手に分かれており、立て看板には「右:ラルドの湿地地帯」「左:ユーロルの町」と書かれていました。
「どちらに進むべきか?」ゴルドが尋ねました。
ライオネルが地図を広げて確認し
「火の神殿に行くにはユーロルの町を経由するのが良さそうです。町で補給をし、情報を集めることができるでしょう。」
ユミリアも賛成し
「町に行けば、新たな情報や協力者が見つかるかもしれません。」
太郎は皆の意見を聞き
「よし、ユーロルの町に向かおう。」
と決断しました。
一行は左の道を選び、ユーロルの町へ向かって歩き始めました。道中、太郎たちは様々な風景を楽しみつつ、慎重に進んでいきました。やがて、ユーロルの町が視界に入ってきました。
ユーロルの町は、活気に満ちた市場や賑やかな通りが広がっていました。町の人々は友好的で、一行を歓迎しました。太郎たちは町の宿に泊まり、休息を取ることにしました。
宿の主人が太郎たちに話しかけてきました。
「ようこそ、ユーロルの町へ。火の神殿に向かう旅の途中ですか?」
太郎は頷き
「そうです。火の神殿について何か情報を知っていますか?」
宿の主人は少し考え込んでから
「火の神殿は昔から神秘的な場所とされています。最近、周辺で異変が起きているという噂もあります。町の長老が詳しい情報を持っているかもしれません。」
「町の長老に会ってみる価値がありそうだ。」
ライオネルが提案しました。
翌日、一行は町の長老を訪ねました。長老は知識豊富で、火の神殿について多くの情報を教えてくれました。
「火の神殿は古代からの力が眠る場所です。最近、その力が不安定になり、周辺で異常な現象が起きています。あなた方がその異変を解決できることを願っています。」
長老はそう言って、古い巻物を手渡しました。
「これには神殿への道や、神殿内の情報が記されています。きっと役に立つでしょう。」
太郎は感謝の意を表し
「ありがとうございます。この情報を基に、火の神殿へ向かいます。」
一行は巻物を慎重に読み込み、次の計画を立てました。補給を整えた太郎たちは、いよいよ火の神殿へと向かう準備が整いました。ユーロルの町を出発し、再び旅路に就くのでした。彼らは新たな試練と冒険が待ち受けていることを感じつつ、希望を胸に前進しました。