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始龍の賢者  作者: みんと
七帝剣武祭 編

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第57話 優勝


 なんとマグナの首筋に、俺と同じような紋章があった。

 もしかして、こいつも龍の眷属なのか……?


「そ、それは……!」

「み、見られてしまったからには仕方がない……私はフェンリルに育てられた、フェンリルの眷属……! この力で、お前を倒す……!」


 マグナはそういうと、再び犬の姿に変化した。

 ふーん、フェンリルか……。

 相手チームの強さの秘訣は、このマグナにあるのかもしれないな。

 マグナの強さは明らかに他とは違っている。

 フェンリルの力を仲間たちにも教えて、分け与えていたのか。

 だが……。


「それのどこがフェンリルなんだ? 俺には犬にしかみえないけどな」


 俺にとってはフェンリルも犬も変わりない。

 ロゼという相棒だっているし、そのロゼだって俺にとっては雑魚でしかない。

 フェンリルに育てられただかしらないが、そんなんで俺は倒せないぜ。


「うおおおおおおおおお! フェンリルの力を見よ!」


 マグナは犬の姿で俺を翻弄しようとしてくる。

 しかし、ならばこちらはドラゴンの力を見せればいいだけのこと!


「じゃあ俺も特別に見せてやるぜ!」


 俺は魔力を操作し、ドラゴンの姿に変身した。

 そして、ドラゴンブレスをマグナに向けて放つ。

 普段なら手加減するところだが、フェンリルとかいってるし、まあ大丈夫だろう。


「ぐあああああああああああ!!!!」


 マグナは一瞬で丸焦げになって、人間の姿で倒れた。


「ふん、フェンリルってのも大したことはないな」


 これにて、俺の勝利。

 俺たちの優勝で、剣武祭は幕を閉じた。


「すごーい! さすがはレルギアくんです!」

「レルギア様! 信じてました!」


 まあ当然の結果だな。一時はどうなるかと思ったが……。

 ライゼたちも無事成長してくれたし、これで単位は間違いなくもらえるだろう。




◆◆◆




 翌日、俺は理事長室に呼ばれて行くと……。


「よくやってくれた。これでわが校は安泰だ」

「それで、卒業のことだが……」

「うむ、君たちのチームの今後の授業を免除しよう」

「おっしゃああああああああ!!!!」


 俺はその場でガッツポーズを決めた。

 これでもう面倒な授業を受けなくてすむ。

 ライゼたちを孕ませることもできるというわけだ。


「ん……まてよ? 今授業を免除といったか……?」

「ああ、決まりでな。卒業までには最低でも2年在籍せねばならないのだ。だから、授業は免除だが、卒業まではもう少しまってくれ」

「てことは……ライゼたちを孕ませるのはまだ先かよ……」


 俺はがっくり肩を落とす。

 上手い話だと思ったぜ……。まさかこんな落とし穴があるなんて。

 まあいい、そっちはじっくり待つとしよう。


「そうだ。それよりも、暗黒大陸に行きたいんだが……」


 俺は暗黒大陸への渡航の件を理事長に話した。

 暗黒大陸への渡航には国連から特別な許可がいるらしい。

 学術研究として、サテナたち研究員を連れての調査なら、理事長の権限でなんとかなりそうだ。


「ふむ……そうだな、それもまあ、いいだろう。剣武祭を優勝できたことだし、予算もあるからな」

「やった……!」

「だがその前に、冒険者ギルドに登録しないとな」

「そうなのか……?」

「ああ」


 理事長の話によると、暗黒大陸へいくには、許可証以外にも、ハンターライセンスが必要らしかった。

 ハンターライセンスというのは、ギルドで冒険者登録したものだけに与えられるものらしい。

 暗黒大陸へは、SSSランクのハンターライセンスが必要なのだとか。


「よし、じゃあ次はそのハンターライセンスを手に入れるところからだな。ま、俺ならすぐにSSSランクまでいけるだろう」

「だといいがな……」


 理事長曰く、ハンターライセンスとはそれほど簡単に上げれるものではないらしい。

 まあどうなるかはわからないが、俺は理事長室を出て、冒険者ギルドに行くことにした。


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