表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始龍の賢者  作者: みんと
森の大賢者 編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/65

第11話 私は別にかまわんが///


 ティナと共にオブライエンを始末し、適当に森の魔物に食わせる。

 状況が落ち着いたところで、ライゼを起こして事の顛末を説明した。

 自分の命が狙われたことに、最初は動揺を隠せなかったライゼだったが、俺が軽く抱きしめると次第に落ち着きを取り戻していった。

 さすがは姫というだけあって、肝の座り方はそんじょそこらの少女とは違うようだ。

 そしてライゼは、俺の目を見つめて、真剣な顔つきで言った。


「やはりあなたはすごい……。お願いです。一緒に来て世界を救ってください!」

「だから、それは無理だって言ってるだろ」


 世界を救うだのなんだのには興味がないのだが……。

 それに、この森を出るなんてのも、考えもしなかったな。

 でもライゼの安否は俺も気になるところだ。

 オブライエンのこともあるし、なんだか心配になってきた。

 このまま追い返すわけにもいかないしな。


「先ほどのとおり、私は命を狙われています。それに、私たちだけで神殿にいくことも、城に戻ることもできません。神殿にいったとしても、魔王を倒せるわけでもありませんし……。ですが、あなたなら……!」


 美人にそんな顔で頼られると、俺も無下にはできない。さっきはああ言ったが、やっぱりライゼが心配だ。

 これまで俺は、もう死んだも同然の気分で生きていた。

 アイリがいなくなって、人生になんの活路も見いだせずにいた。

 そこにこの二人が現れて、今俺に世界を救えと言ってきている。

 俺はライゼとティナのおかげで、また生きてもいいかって思えたんだ。

 その点は、むしろ俺のほうが感謝だな。

 やっぱりツラのいい女が近くにいないと、俺はどうもダメらしい。

 アイリに捨てられたのからはまだ立ち直れないが、せめてこの二人に癒してもらおう。

 おっぱいのためなら、世界くらい救ってもいいか。

 枯渇しかけてたCPも貯められるしな。

 よし。


「うーん、じゃあ。二人が俺のお嫁さんになってよ」


 俺が真剣な顔つきでそう言うと、二人は固まってしまった。

 しばらくして、ティナが顔を真っ赤にしてあたふたしながら応えた。


「バカなことをいうな! わ、私は別にかまわんが……相手は姫だぞ」


 あ、いいんだ……?

 しかし、ティナのあの胸を好きにできるとなると、やる気が出るな。

 ダメ元で言ってみたが、結構あっさりオーケーもらえたな。

 男勝りな女騎士のティナだが、その堅い胸のプレートの下には、そこそこのでっぱりが隠れているとみた。

 で、肝心のライゼはどうなんだ?

 と、俺はライゼの顔に目を向ける。

 ついでにおっぱいにも目を向ける。


「構いません。それで世界が救えるなら、私なんて……。それに、レルギア様でしたら……いえ、なんでも///」


 よっしゃあああああ!!!!

 これでライゼの大きなお餅は俺のものだぜええええ!!!!

 喜びは心の中だけにとどめ、俺はあくまで紳士的に対応する。


「よし、じゃあ協力するよ。それで、具体的にはなにをすればいいんだ?」

「って、話をきいていなかったのか? 魔王からこの世界を救うため、力を貸してほしいのだ。レルギア殿ほどの大賢者であれば、きっと魔王軍ともまともに渡り合える……! それと、姫を神殿に送り届けたあと、城まで送ってもらえるとうれしい」


 ようは、世界は魔王軍とやらに襲われていて、それをなんとかするために、聖女であるライゼが神殿にいかなきゃならないって話だったっけ。

 神殿にライゼが行くとどうなるのかまではわからないけど……。

 俺が魔王軍をぶっ倒す感じでもいいってことか。

 なんとなくだが、状況は理解した。


「ふーん、まあでも。魔王も別に、世界をどうこうする気はないと思うぞ?」


 俺は自分の素朴な意見を口にした。

 俺には、どうにも話がかみ合っていない気がしていた。


「は? なにを言ってるのだ。レルギア殿は……」


 ティナが怪訝な顔で返す。


「だって、俺魔王と知り合いだけど、そんなことする奴じゃねえぞ?」

「は…………?」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ