策と決着
初戦闘シーン。上手く書けたか自身無いです。
誤字脱字の報告や批判批評、アドバイスお願いします。
同時に離れた二人は互いに探りを入れ合うように構えなおし対峙する。
(やっぱ格闘技経験があると筋力が段違いだな、動きがまるで違う)
柳は弘の筋力や技術を警戒し、できるだけ相手のペースを乱す作戦に出たのか小刻みにステップを踏み距離をとる。
そして弘は
(こいつは何なんだ?さっきのストレートも結構速度はつけたぞ。やっぱり警戒して、動きを見切ってぶっ潰す)
対して柳は
(こうなりゃヤケクソだ。確かにパンチは鋭いけどなんとしてもぶっ倒す)
よくよく考えてみればこの勝負は二人がはいそうですか、と納得するのは変だ。いきなり本気で喧嘩しろなんてアホらしい、断っても良かったはずだが何か二人に思惑があるか。
そんな事は無い。ただ負けず嫌いなだけだ。
先に動いたのは弘。
距離をとる柳に対して今度は多数のフェイントをかけながら接近する。
柳もとっさに木剣を縦にふるが簡単に避けられ、両手でほぼ同時に攻撃をしかけられる。
(やっ‥!‥)
弘の狙いは腹を狙う右ボディブロー‥‥‥‥ではなく右手に注意を引きつけているうちに放つ左フック。
しかし柳は体を大きく捻りながら、フックを木剣の柄を盾にし受け止め、ボディブローを腹を引く事で間一髪で躱す。
(やはり筋肉のつき方が妙だ。殆どカウンター状態の上下攻撃を防ぐ反射神経も凄いが、それを知覚しても普通体がついていかない)
そう、弘はある事を警戒していた。柳の筋肉のつき方だ。ただのトレーニングではつかない、自然と身につけたような瞬発力としなり。
さっきの攻防で木剣を殴ってしまい、腕に多少のダメージを負った。
まぬけな話だが探りをいれすぎ、柳の動きにたいし注意を怠っていたようだ。
(さぁどうする。厄介な木剣の動きを封じるにはどうする?)
思考が始まる。
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弘が拳を繰り出せし柳はそれを木剣でいなす。そして柳の木剣での攻撃を弘は避けるか受け止め、両者ともにダメージは少ないが。
(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい。考えが甘かった。あんなんまともに当たったらヤバい)
柳は焦りに焦っていた。先程の攻防は弘にとっては攻撃を防がれ、腕にダメージを与えたように映るが柳からすれば必死になってその場その場でかわしただけ。確実に地力では負けている。
事実今も決定打はない。
(やっぱり気をてらうしかないか)
すると突然弘に背中を向け、全速力で木剣が立て掛けてある壁に向かい、手頃なサイズの木剣をとる。
(二刀流!?防御に徹する気か)
二刀流とは本来防御と受け流しに優れ、多対一での生存率は屈指といわれる剣術。しかし扱いが難しく、一対一にはむいていない。なぜこの状況で2本目の木剣を求めたのか。
(何をする気だ)
「しゃあァァァア!」
するといきなり柳がさっき手に取った木剣を投擲する。もちろん軌道もなにもあったモノじゃない無茶苦茶な投げ方だ。
木剣に意識を集中させ軌道を見切り軽く避ける弘。今度はさらにフットワークを速くし柳に迫る。
(クッソ!やはりだめか。少しは焦ると思ったけど全然焦らねぇし!喧嘩なれしてんなコイツ)
簡単に目論見が外れ、焦る考え無しの柳に弘が迫る。柳も左手に木剣を持ち替え、木剣を振るが完璧に動きをよまれ当たらない。
そうこうしている内に徐々に後ろに下がる柳。するとだんだん違和感が襲う。
(剣がうまく振らない?いや違う。振るスペースが無い!しまった!)
そう、柳自身全く気付かなかったが弘はフットワークを活用し徐々に木剣が振り辛くなるように部屋の隅の壁に追い詰めたいた。また、それだけ体を動かすスペースが無くなるという事は。
「あっ!ぶえっ!アぐ!うぅ‥‥‥」
それだけ攻撃を避け辛くなるという事だ。つぎつぎと繰り出せるパンチに確実に被弾していきダメージは蓄積される。
(完璧に作戦通りだ。まだ一つ引き出しはあるが、これで決まりかな)
苦し紛れに木剣を捨て関節技を掛けようとしたのか弘の手を左手で掴み、関節を捻り上げようとするも逆に腕を掴まれ腕を捻り上げられる。
「あっがぁぁあっ!ぁぃいいっあっ!痛っ!」
万力のような強力な握力に悲鳴をあげる柳。
(顔に寸止めして勝ちって事にしてもらうか。確かに独特な筋肉だがちゃんと落ち着いて対処すれば大したことは無かったな)
勝利を確信し警戒をとく弘。
寸止めの一撃を放とうとしたその時
ドガァっ!と脇腹に金属と革がめり込む。
「なっ!」
人体急所への不意の一撃に手を離し、たたらを踏む。その脇腹を思いっきり殴られたせいか呼吸ができない。空気が重い。
「なんだ‥‥アァ‥‥いきなり」
見上げてみると柳は右拳にベルトを巻きつけていた。
どうやらベルトの金具部分で殴ったようで、ベルトの皮で拳の重さと硬さを補強したらしい。
プロテクターとして利用し殴って自身の腕を傷つけ無いようにすることで、本気で殴れたことも威力をあげる要因だろう。
「‥‥さっき剣を投げた‥‥時にはベルト‥‥緩めていたのか」
「痛ぅ‥‥あぁ‥‥そうだ。お前にまともにぶん殴るには‥‥ァア‥‥普通の拳じゃ効かないと思った‥から‥な」
柳も強烈に締めあげられた左手を抱える。両者ともにまともに動けるようになるには時間がかかるだろう。
「よくもまぁ‥‥片手で‥‥巻けたな」
「あっあぁ‥‥十八番なんだ。昔からよく使ってきた手だし」
「なぁ‥‥柳‥‥今日は引き分けって事で」
「さ‥‥‥賛成」
二人が苦しんでいるとハルクスエが氷水が入った洗面桶とタオルを手に二人に駆け寄り、荒木もそれに続く。
「おいおい二人とも。やりすぎだアホ!」
「たく、少しは考えて下さい。途中からこんなことになると思って用意しててよかった」
「ごめん‥‥二人と‥‥も」
「なあハルクスエ‥‥なんで俺達‥‥二人が組手するように上に言われたんだ?何か理由あんだろ?」
「えーと‥‥それはその」
すると部屋の壁がドンっ!と開かれる。そこには
「うっう〜〜ん?ふふ〜ん♪あっあっあっあっどう〜やら二人とも大した才能ねぇ。まっさしく光る原石!宝石の原石!」
「この二人に私が教えられるのかな?ウズウズしてきたぁー!」
明る方活発そうな女性と‥‥桃色の髪のオカマ?がいた‥‥。
取り敢えず新しいキャラクターを書いてみます。
活発で優しそうなおねぇさんキャラとオカマキャラに挑戦です。
書きやすかったらレギュラー入りします。
オカマが。




