始まりは突然
初投稿な処女作です。よろしかったら誤字脱字の報告や批判をお願いします。
7月26日。学生の大多数が宿題もせず遊び惚ける夏休み序盤だが柳風磨は事情が違った。
『ある理由』で高校を辞めてしまった彼は来年に別の高校を受験するまでお世話になる事になっている。
その間古本屋を手伝う事になっている為、夏休みなど関係なく労働に勤しんでいる。
「風磨くん、後は勘定だけだし掃除が終わったら適当に終わってて」
「はい。じゃあとっとと切り上げます」
そういって立ち読みのおかげで巻の順番が滅茶苦茶になった連載漫画を直し本棚の上に溜まったホコリを雑巾でふき取る。
手早く掃除を終え、自室に戻る為にレジの裏手にある扉を開けて窮屈な階段を上がりながら彼はある事を考える。
(7月26日‥‥確か今日は近くの神社で夏祭りがあったっけか)
店長が早めに店を切り上げたのは店長が今日の祭りの運営委員だったからだ思い出す。
(確か『さてんぬ祝い』だったっけ?『さてんぬ』って人が山にいた大蛇の首を切り落とし、首が切り落とされてのたうちまわる蛇の胴を大きな楔で打ち付けたって村に平和をもたらしたってお話だったかな?)
しかし彼はそんな昔話よりもある事が気になってた。三ヶ月前に交わした、とある『約束』だ。
仕事着のエプロンを脱ぎ店の裏口から外に出る。
祭囃子と人々の喧騒が聞こえる中で彼はゆっくり歩き出す。
もう自分以外誰も知らない約束の為に。
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『さてんぬ祝い』はかなり大きな祭りだ。ざっと見回しただけでも焼きそば、たこ焼きにイカ焼き。
射的やカキ氷、ハズレしか入っていないエアガンのくじ引きに金魚掬い。
出店の数もさる事ながら人の数も多く、客層も幅広くカップルから(絶滅寸前の)リーゼントの不良や家族連れまで。
「あ〜腹減ってきたぁ‥‥」
そんな人達が思いのまま食い物を買い食いするなか晩飯も食って無い彼の空腹ゲージは加速度的に減少していく。
が、そもそも財布も持ってないので何も買えないし何も食えない。
トボトボ歩きながら開催地の神社まで辿り着く。
その神社は山にある神社で、本堂近くには全長10メートル程の尖った岩が地面に突き刺さっている。
祭りの途中で伝説にあやかりその岩に蛇を模した大縄を結びつける伝統がある。大縄は軽く120メートルを超え、その巨大さからテレビか何かで紹介される程だ。
皆その大縄を写真に収める為に神社や大縄が通る道に集まるため彼の目的地周辺には人はあまり集まらない。
山にある神社特有の長い階段を登り、その途中にある脇道に入る。まるでアスファルトと竹林で出来たトンネルのような道だ。
トンネルを抜けるとそこは小さなグラウンドだ。
小さな鉄棒とベンチがあるくらいの、本当に小さなグラウンドだった。
「何やってんだろ‥‥俺。もう由美はここに来ねぇってのによ」
彼は自嘲気味に笑いながらベンチに腰掛ける。一応は整備されているのか雑草は少ないがそれがかえって心細くなる。
「‥‥いつまで引きずってんだよ俺」
そう言ってベンチに横になる。星を眺めていながら虚しさに浸っていると。
「うん?え?」」
星空の中に可笑しな所がある。ありえないぐらい『白い』所だ。
星や月とは違う、夜空が真っ暗のキャンバスならその『白』はそのキャンバスに白い絵の具を塗りたくったような白さだ。
楕円の『白』は段々と近くに近づいてくる。
(何だよオイ!UFOか!?キャトルミューティレイションなのか!!??)
そうこう言っているうちに『白』が近づく。
楕円形のそれはまさしくキャンバスに塗りたくった白だ。
もう日も暮れかけ、暗くなっていくなか、その白は周りになんの明かりもないのに白いと認識できる異常な物だ。
かなり巨大なもので恐らく25メートルプールの半分を埋め尽くせるだろう。
そしてそれは恐ろしい速度で彼にに向かってくる。それに激突すれば骨肉がバラバラになるだろう。彼は咄嗟に避けようとするが急な変化に動かす。
(避けれな
『白』に飲み込まれた。
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変化とは、ある日突然やって来るものだ。
それが人に良い影響を及ぼすものなのか、それともその逆なのか。
どちらにせよそれは訪れる。
この物語もそうやって始まる。
日本語力がとても低い私ですが、この作品を書きたくなったので投稿してしまいました。
至らぬ点が多々ありますがよろしくお願いします
リアルが忙しいので投稿できるのは一週間に一回二回程ですが頑張ります!