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「ふぁ~~、あ~暇だ」
俺がここで働き始めてそろそろ1年か。
この世界に来てどうなるかと思ったが、案外どうにかなるもんだな。
それにしても暇だ。
まあ、だからこそ門番なんてやってるんだがな。
「ん?・・・げっ、あれ貴族か?
うわ、ここに来るのかよ。
めんどくせえな。」
見るからに成金趣味の金ぴか馬車がどんどんむかってきやがる。
よし!ここは、別のやつにまかせてしまおう。
俺は急いで同僚に
「おい!あれ魔物じゃないか?
確認してくるから、しばらくここはまかせたぞ!」
そう言って、俺は急いで近くの森の中につっこんでいった。
同僚が何か言ってるようだが、まあどうにかなるだろ。
貴族はまかせたぞ!俺は魔物をなんとかする!
・・・まあ、魔物なんて嘘なんだがな!
「はあ~~、ここまでくれば大丈夫だろ」
俺は近くにあった石の上に座り込み
「しばらくここで休んどくか・・・」
そう言い、ぼ~っとしながらスマホを取り出しいじりだした。