間話、翼主人公の転生その1だよっ
間話、翼主人公の転生。その2までの予定です。
見渡す限り、ピュアブルーに包まれた世界で私は目を覚ました。
「いらっしゃいませっ」
幻想的な世界の中に幻のような中性的な綺麗な人が青の世界に立っていた。
「ここはどこ?ボク、記憶が曖昧で。なんでここにいるのか解らないんだよね」
「何だか口調がボクとキャラがかぶってるねっ!僕の名前はカミカ。転生の担当者だよ。さて、じゃあ転生するからこっちに来てねー」
「て、転生?」
「そう、転生。えっと、君の名前は******だねっ!えっと、子供を救おうとして事故にあったんだねっ今度の転生はポイントが有利になるよっ」
カミカと名乗る綺麗な人の言うことに何も疑問を持たず、私はただ頷いていた。
「君のポイントは普通の人の2倍はあるねっなんと200ポイントだよっ大事に使ってねっ」
「性別……。ボクの前の人生は何だったの?」
「男性だったよっ」
「そう、じゃあ慣れてるし、ボクまた男性がいいな。それで、イケメンの先輩に口説かれながら、ダメだよ、俺にはそんな気ないんだからな、男同士なんてって、……フフフ」
「あ、ごめん、女性だったみたいっ次の人と勘違いしてたみたいっ」
「……えっ!?」
「慣れてるだろうし、女性にするのかなっ?」
「……今度の人生は少し違った人生を歩みたいし、ボク男にする」
「……うん、別に止めはしないけどねっ?」
「ボク、次の世界の制度が解らないんだけど、貴族とか王子ってありなの?」
「ありだよっ王子は70ポイント、貴族は25ポイント、一般人は5ポイントでなれるよっ」
「じゃあ、王子様で……いや、違うよね。イケメン王子に迫られて断れずに無理やりって方がいいよね。でも身分が低すぎるのも何だし、伯爵くらいの貴族でいいかな」
「じゃあ伯爵家に生まれるようにするねっあと175ポイントだよっ」
「ちょい悪で痩せマッチョだけどすっごく強くて、みんなからちょっと怖がられてるけど実は優しくて、中身は天使みたいに純粋なかっこいいのがいい。でも全部っていうとポイント足りないかな?」
カミカに私の転生の希望を伝える。
「つまり、力があって、威圧感があって怖がられてるけどかっこいいってみんなから尊敬されて、実は天使みたいな人がいいんだねっちょうど役があるよっ」
「役……?」
「配役があってね、役を選ぶとポイントを使わずにそれらを全部満たされるよっ選ぶ?実は次の世界の主人公なんだよっ」
「主人公!?選ぶ!それ選ぶ!」
「じゃあ、こっちの機械の中に入って。頑張ってねっ」
…………
「ねえ、カミカ。これはどういう事なのかな……」
「何が?理想通りだったんじゃないのかなっ」
「力があって……」
「その漆黒の身体に秘められた力は強大だよねっ魔術無効の刺青も入ってるし、今現在、最強のキャラだよっ」
「威圧感があって……」
「内在された魔力で歩くとズシンズシン効果音がなるよっ威圧スキルも持ってるから、睨みつければ怯えられるよっ」
「かっこいいってみんなから尊敬されて……」
カミカが指差す先を見る。
「きゃっ、セント家のご子息、ヨーク=セント様よ」
「かっこいいわね」
虚ろな目で繰り返す貴族令嬢がいた。
……モブ!?あれ意思あるの!?ボクの事本当に見てるの!?
「実は天使みたいな人ってのは?この顔は天使とは言えないだろ」
「君自体は魔王だけどねっでも天使の像が世の中を儚むように、たまに血の涙が流れるよっ」
「最悪だよ!」
「役を選んだんだからきちんと演じて貰うからねっ君は翼主人公。これから生まれる予定の爆薬令嬢を落として陵辱の限りを尽くして絶望させるんだよっ」
「陵辱!?ボクそんなの嫌だよ!?絶対にやらないからねっ」
「でも、転生する爆薬令嬢は元男性で、前世はすっごいイケメンの男性だったよっ隷属させて君の魔力で男性化させれば、きみの好きな執事とご主人様プレーができるよっ」
……。
「い、嫌だけど、爆薬令嬢を手に入れてあげる……。役だもんね……仕方ないよね。あ、屈辱だけど、でも逆らえない!みたいな反応もしてくれるかな?あー、そういう事なら、ちょっとキャラ作ってた方がいいよね。俺様キャラの練習しないと……」
「うん、頑張ってねっ」