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第一幕 日常

妄想で書きました。

どうか最後までお付き合いください。


栃木県宇都宮市。場所は宇都宮駅。

帰宅のために乗る電車の窓を何気なく眺める。

外は住宅街や商店街などから零れる光によって、夜を幻想的に彩っている。

電車内は学生が多く見受けられ、目には疲れが浮かんでいるように見えた。

 


俺の名前は白取しらとり よしみ

家から遠く離れたの美術高校に通う高校二年生。

趣味は水彩を使うデザインがを描く事、それに時々漫画の絵を描く事。

それ以外は平凡。

一度もカッコいいなんていわれた事がないくらいの容姿、余り運動をしてないなと一目で分かる筋肉のついていない痩身。美術以外で飛びぬけた教科は無く、ほぼ平均的。控えめで、静かな性格。

学校で目立つ事もなければ、女子に告白された事もない、空気みたいな男子高校生。


静かで、平和な日常。

そいつは必死に何かモノを掴みたい奴には理解できない事かもしれないが、俺はそれで良いと思っている。


小山市、間々田駅。

電車に約20分くらい揺られその目的の駅に到着する。

キャンパスを片手に持ちながら、混雑する扉の前を泳ぎ、凝っている全身をほぐす為に、人のいない閑散としたベンチにを見つけ、軽い背伸びをした。

時刻は八時。このらいの時間で帰るのはわりと早い方で、十時、十一時あたりに時間帯にこの場所にいるのが普通。通常の学習に加え、美術科の課題学習、自由創作、教室や部室の清掃など、あっという間にそれらで時間は消費されて、気付いた時には日が沈んでいる。

今日は美術科の先生が絵画のコンクール何たらの審査員に選ばれたとかで出張、自習となり、部活も同じ先生が担当しているので休みとなった。

「ふう」

都会の駅のような騒がしさはこの駅にはない。

殺風景で静かで、あるとしたら自動販売機かポスターしかない駅。俺は堪らなく此処が体に馴染む。

ひんやりとした夜風がくすぐったく体を撫で、危うく眠りに落ちそうになる。

蛍光灯に群がっている虫達を何気なく眺めながら、ベンチから立ち上がり、帰りの階段を目指し、しばらくプラットホームを歩く。

階段は横に広いくせして、段数は少なく、通勤ラッシュの時刻となっても埋まらないくらいだ。理由は色々あるのだろうが、やはり田舎特有の人口の低さがあるせいだろう。


その寂れた階段を上がり、改札口を通過する。目の前は行きあたりで、横に一本通路が通っている。

東口方面には猥褻な本とかを処分するための何たらポスターと、突き当りには丁字のように階段がある。中央は全体が窓になって、朝になると町の風景が良く見える。西口方面は左側に売店がありそのしばらく先に右だけにある階段がある。

周りには警備員以外誰もいなく、静寂だけが漂っている。

俺はとぼとぼ西口方面を歩き、プラットホームと同じ作りの階段を下りた。


****


間々田の町並みは、間々田在住の人に悪いが、かなり地味である。

前方と左側に車道があり、いろんな建物が立っている。が、しかし目に惹くような珍しい建物は無い。あるとすれば、前方の車道左側にあるケーキ屋、その逆の車道にある交番ぐらいである。

階段を下りた後、階段の裏手にある、自転車置き場を目指す。我が家はここから結構離れた場所にあって、徒歩では疲れるので、中学時代に使っていた自転車を再利用して登校と下校をしている。ここらの同い年の奴らは大体そうしている。


「お疲れよしみ君、今日はずいぶん早いね」

「あ、はい。今日は美術の授業も部活も無くなったんで」

「そうかい、今お湯が沸いたんだか、茶でも飲むかい?」

「そんな、結構ですよ。それに油彩の下書きというものがあるんで」

「そうかい、そうかい。自転車手前に置いといたから」

「毎度毎度結構ですよ。‥‥‥有り難いんですけど、お体の方は‥‥」

「そう心配しないでよ好君。どうせ暇なんだし」

俺はあまり得意じゃない敬語を駆使して、小屋にいるお爺さんと長話をする。

お爺さんの名前は海道かいどう ただし。俺が子どもの頃からこの自転車置き場の仕事を勤めている、歳は聞いていないが還暦はもう過ぎているだろう。

見た目は怖いお爺さんなのだが、こうやって気楽に話したり、心配してくれる優しい人である。まあ確かに悪がきや自転車置き場のマナーを守らない学生云々にはその顔にあった恐ろしい形相で注意してくれるが(子どもの頃、何回も注意された)、落とし物をしたり何か困ったときには、本当に頼れるおじいさんである。

「じゃあお爺さん、さよなら」

「うむ。また明日」

近くに置かれた自転車に鍵を差し、ゆっくり自転車を動かす。かなり狭い場所なので、気を抜くと他の自転車を倒す可能性が高く、実際俺は十本の指が埋まるほど倒してきた。


自転車置き場の小さな門を出てから、自転車のサドルに跨る。

「ん?」

それに気が付いたのは偶々たまたまだった。

駅の階段のすぐ横で少女が立っていた。


しかし、ただの少女ではなかった。


まず、金髪と白髪の間と言った色彩の街灯で輝く腰まで伸ばされた髪の毛。明らかに外国人風の雰囲気。

それだけではない。

顔立ちは見えないが、その肌はテレビや雑誌以外では見られないような真っ白な肌。

高そうな布で作ったであろう、純白のサマードレス。

壊れそうなくらい、小さい体躯。

都会ならともかく、こんなど田舎じゃかなり珍しい。


彼女は一体何をしているのだろうか?


物凄い疑問符が頭に上がったが、それを打ち消す。

美術の課題の締め切りはもう近いし、そんな事はどうでもいい。


うなる好奇心を殺して、俺は佇む少女をちらりと一瞥して、帰宅すべく、自転車をこいだ。




誤字脱字やもとい、いや、くどい文章かもしれません‥‥。

それと毎日PCを使うわけではないので、二話目はしばらくしてです。(すいません)是非期待してください。

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