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エピソード0

私にはちょっと変わった友達がいる。


学院で人気者の子が自分の友達として紹介した子だった。

その子宛てに質問状を匿名で送ったのが始まり。

なぜかその子は私を特定して返事を寄越してきたのだ。

そこから交流を深めだした頃、いろいろあって学院の人気者の子とは決別したらしい。


その子いわく「いつかはこうなると思ってたよ」


その子はとても思慮深いから妙に納得してしまう。

その子が言う。


「あなたは人間の中でも上澄みだよ」って。


私は自分が取るに足らない人間だって思ってたから、そんなふうに言われるとは思ってなかった。

だから「私は平凡な人間だよ?」って言ったんだけど、逆に「謙遜は美徳だけど過ぎると嫌味になるんだよ」って諭されてしまった。


どうやら私はこの子にとって稀有な存在らしい。

それだけで自己肯定感が高まるのを感じる。


ちなみに学院の人気者の子は彼女と決別して以来人気に陰りが出始めている。

これまでの功績はこの子のおかげだったらしい。

つまり本来の実力に戻ったということだ。


私はと言うと、代わりに人気者になったとかそういう事はない。

彼女を利用しようとも思わないし、毎日こうして話せるだけで幸せだと思っている。


今日も彼女は言う。

「あなたは素晴らしい人間だよ」って。


――ところでこの子、一体いつから学院にいるんだろう

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