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エッセイ

言葉は帰ってくる

作者: たかさば

 どうも、どうもどうも。


 わりとかなり相当誤字の多い、注意力散漫な傾向が強いものです。


 本日は、常日頃口から気軽に飛び出しては色んな人に様々な感情等々をもたらす、【言葉】について個人的にこだわっていたりすることなんかを語ってみたいと思いますです。よろしければお付き合いくださいな。


 ええと、まず、タイトルの【言葉は()()()くる】、これは、誤字ではありません。


 通常ですと、言葉を発した時、それを聞いた誰かが同じ言葉ないし違う言葉を口にして、それが耳に届いた際に【言葉が()()()きた】と表現されているように思います。

 おおよそ【帰ってくる】のは、自らの意思で移動をし、気の済んだところで拠点に戻ってくる何かであり、言葉のように自由自在に移動ができないものに使うべき表現ではなさそうな雰囲気がですね。


 しかしながら…ですよ。

 幼いころ、私に【言葉は帰ってくる】ものであると、教えた人がいたんですよねえ。

 昔聞いたこの【言葉は帰ってくる】説が、今もなお、キッチリしっかりバッチリと身に沁みついていたり……。


 なんでも、言葉というのは…、旅をするものなのだそうです。

 自分の中から旅立った言葉は各地を巡り…、いろんなものと出会って見聞を広め、やがて自分のもとに帰ってくるのだと伺いましてね。

 長い旅になることもあれば、すぐに帰ってくる場合もある…、けれど旅はいつか終わるものであり、必ず自分のもとに帰ってくる、だから言葉を紡ぐときは気にしておくんだよとか、なんとか。


 悪口を言うなとか、良いことを言えとか、そういう指導?指示?命令?押し付けではなく…、わりかし自由ではあるものの確かに己のやらかしをしっかり制してくるような教えだったと思うんですけど、ずっと印象深く胸に残っておりましてねえ。


 ボチボチ長く生きているんですけれども、個人的に、この【言葉は帰ってくる】ってのは…あながち間違っていないと思うのですよ。


 旅立った自分の言葉が、たんまりお土産を持って参上するような…、思いがけないサプライズとなって対面することになりそうな…、なんて言うんですかね、旅立った言葉が、たくさん学んで私のもとに喜び勇んで戻って来るようなイメージがありましてね。

 ほんの些細な悪口でも、帰ってくるときにはトンデモねえ化け物になっている可能性があるのだとですね。

 ちょっとした気遣いの言葉が、とびきりの救いの言葉になって思いがけない道が拓けることがあるのだとですね。

 ……変なことは、とてもじゃないけど口に出せないというか、なんというか。


 あと、地味に気になっているのが、『悪口を言うと自分に返ってくるよ』『優しい言葉をかけると自分に返ってくるよ』みたいなやつなんですよ。

 あれってわりと、反射的なものっぽく感じてしまうんですよね。壁打ちしてるみたいな、投げたもんがそのままはね返って戻ってくる感じ?子供の口げんか的な、言われたら言い返すみたいな、強気の応酬と言いますか……。


 なーんか、『返ってくる』って表現、軽く感じちゃうんですよ。


 偉そうに「人の悪口云々」「優しいことを言ってあげるとどうたらこうたら」などなど宣ってる人を見ると、オイオイそんなヌルい感じでいいのかよwwwと思わないでもないと言いますか。サクッと同じ状態で返ってくると思ってるおめでたさにちょいちょい閉口するというか。

 どれほど変容して帰ってくるかわからないのに…、のほほんと気安く容易く口にしてて大丈夫かいなとですね。


 ……こんなふうにいろいろと考えてしまうためか、私はあんまりよろしくないことを口にしたくないタイプでしてね。できれば…、いい感じの事だけを口にしたいなあと常々思っていたりするんです。


 ボチボチ、己の信念に基づいた発言をしているわけなのですけれども。


 まあ…、あれですよ。


 耳障りのいいことばかり言っていると、逆にうさん臭くなる謎の現象がですね。

 前向きな事ばかり言ってると、やけに煙たがられる傾向がですね。

 いい話をするほどに、なんかアイツウザくねとか言われちゃうようなパターンがですね。


 もしや……私は、とんでもねえことをしているんじゃ、あるまいかとですね。


 悪口は……帰ってくると、思うのですよ。

 良くない言葉は……帰ってくるはずなんですよ。


 ちょいちょい聞こえてくる、偽善者だのええかっこしいだの能天気なあほんだらだの…やな感じの憎たらしい噂を耳にしますとですね。

 もしかして…、私原因のスタートで、言葉の旅立ち及び帰還が生まれてやしませんかってね?!


 気にしすぎだろwwwとか鼻で笑う人もぼちぼちおりますけれども…ガサツなわりに気にしいなので、なんていうかたまにこう、いたたまれない瞬間が、あったり、なかったり。


 そんなわけで…、色々と学んでしまった私は、わりと普段無口で通っていたりするんです。

 なるべく人と関わらずに、穏便に穏やかに波風が立たぬよう、のらりくらりとひょうひょうと過ごすのが、大変よろしいように思っておりましてですね。


 と、いうことでですね。


 今日も、すすんでぼっちで食べ放題に行ったり映画に行ったり買い物に行ったり都会の喧騒にまみれに行ったり海で黄昏れたりしている人がどこかにいるんですよというお話でした、ハイ……。

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