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痛み分け

 ボクの首を締め続ける茜さんに恐怖を感じていた。


カタッ


 休憩場所に他の人が居たようで、茜さんの行動を見て恐怖で音を鳴らしたようだ。


「チッ!」


 茜さんは舌打ちすると手を離してくれる。


 茜さんは音を出した人を見てニッコリ笑って見せる。

 その笑顔を見て、怖がっていた人も安心したようだ。

 さすがの変わり身の速さだ。


「あの‥

 怒ってますか?」


 早く正に会いたいので駆け引きはしない。


「‥‥‥‥

 正が悪化したのは、お前のせいだろ?」


 茜さんにバレている事と声だけで人を殺せそうな声に二重に驚いてしまう。


「どうしてそれを‥

 正が話したの?」


 正が茜さんに話すとは思えなかったので聞かずにはいられなかった。


「‥‥‥‥

 正は何も言ってない。」


 あ〜良かった。

 信じてたよ、正。


 ん?

 じゃあ、何で知ってるの?


「では、どうやって知ったの?」


 感だとは思えないので聞くしかない。


「‥‥‥‥

 そろそろ病室に戻りましょうか‥。」


 ん?

 茜さんが話題を避けた?


 どういう事だ?

 

 茜さんはどうやってボク達の事を知ったのだ??


 ‥‥‥‥‥あっ!

 一つの仮説が頭に浮かぶ。


「盗聴!?」


 茜さんの眉がピクリと反応する。


 ん?

 当たってはないが、近いのか?


 盗聴でないのなら‥

 さらに最悪な仮説が‥


「まさか、盗撮!?」


 ボクは少し大きな声を出してしまう。


 ボクの声に茜さんが眼を泳がせる。


 え?

 当たり!?


 こわ!


 え?

 実の弟を盗撮してるの?


「早く、戻るわよ。」


 茜さんは立ち上がるとその場を離れようとする。


 とりあえず、許してもらえたのかな?


 ボクは安堵する。


「でも、次はないから‥。」


 去り際の茜さんの言葉に、2度とこんな事態を起こさないようにと誓うのであった。

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