疑念
オレは体育教師に捕まり、渋々登校することになった。
「それでは、ホームルームを始めます。」
正が休みなので正直全くやる気が起きず、ダラダラとしているとホームルームが始まった。
「今日は朝比奈くんと橘くんが体調不良でお休みです。
2人とも風邪のようなので皆さんも気をつけてくださいね。」
担任の言葉に耳を疑った。
正が休みなのは知っていたが、橘まで休みだと!?
何だろう、無性に嫌な予感がする。
こうしてはいられない、早退して正のお見舞いに行こう!
オレはそう決意すると手を挙げる。
すぐにオレに声を掛けてくるかと思ったが、何故か担任は驚いた顔をしている。
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不思議に思って担任の目線を追うと残念幼馴染、なんちゃってギャル、馬鹿姉妹、そしてハーフの女がオレと同じように手を挙げていた。
クッ
皆んな考えていることは同じようだ。
担任は困った顔をしている。
仕方がない、ココはオレが‥
「「「「「「体調が悪いので、保健室に行かせて下さい。」」」」」」
6人が同じことを口にする。
さすがに6人が同時に同じ言葉を口にしたせいで、教室内が一斉に静かになる。
担任が本当に困った顔になっていた。
クラスの全生徒が担任の言葉を待っていた。
保健室に行く許可を出すのか、6人同時はあきらかにおかしいので何らかの注意をするのか。
そして、担任が出した答えは‥
「き、気をつけて行ってくださいね。」
まさかの許可だった!
学級委員の子が怒って睨みつけていたが、オレには関係ない。
オレはすぐに椅子から立ち上がると保健室を目指す。
よし!
第一関門は突破したぞ!
後は適当に理由をつけて早退するだけだ。
待っていろよ、正!
オレが看病してやるからな!!
オレは足早に扉に‥
ドンッ!
オレと馬鹿姉妹が競う形で扉に向かったので縁にぶつかってしまったのだ。
クソッ!馬鹿姉妹め!!
オレは馬鹿姉妹を突き飛ばすと先を急ぐ。
ガシッ
倒れた馬鹿姉妹に足首を掴まれてしまう。
「離せ!」
「逃すか!!」
「お姉ちゃん、がんば!」
教室の後ろの扉で小競り合いが始まってしまう。
「お先!」
「bye!」
「バイバイ!」
それを見た残念幼馴染とハーフとギャルが前の扉から出て行ってしまう。
オレは馬鹿姉妹のせいで完全に出遅れるのであった。




