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呼び出し1


 コンコン


 美術部の扉がノックされ、1年3組担任の叶京香が心なしか元気がなさそうに入ってくる。


 叶京香が美術部の部室に入ると2人の人物が待っていた。朝日奈茜と高橋美羽である。


「お待ちしてました。」


 朝日奈茜が笑顔で挨拶してくる。


『待たなくてもいいです!』


 京香は心の中で毒づく。


「あの‥

 他の部員は?」


 京香は室内を見渡して他の部員を探すが2人以外は見当たらず不安そうに質問してくる。


「あっ、今日は臨時で休みにしました。

 だから時間はたっぷりありますよ。」


 高橋美羽がニヤリとする。


 ここで京香は高橋美羽は敵だと直感する。


「とりあえず、座りましょうか。」


 終始笑顔の朝日奈茜に勧められた、2人が座る机の前にある椅子に座る。


 まるで面接のようだと京香は思った。


「それでは、話を始めましょう。」


 笑顔だった朝日奈茜が真顔になると話を始めだす。


 朝日奈茜の突然の真顔に京香は恐怖を感じる。


「ホームルームのキスの件ですが‥」


「ごめんなさい!」


 朝日奈茜がキスの話を始めたので京香は大声で謝って、朝日奈茜の話を遮る。


 90度の角度でお辞儀をして、精一杯謝った。


「どうして私に謝るのですか?」


 『それはお前が怖いからじゃい!』


「お、弟さんにキスしようとしたから‥。」


「だったら正に謝ればいいのでは?」


 『正くんなら怒ったりしないた思う。元凶はアンタだよ!』


「茜さんが怒っているように見えたので‥」


「‥‥‥‥

 怒ってますがね。」


 『ほら!やっぱり怒ってる!!

 あ〜めんどくせ〜女。』


「どういうつもりで正にキスをしようと思ったのですか?」


 朝日奈茜が確信をついてくる。


 『クッ!それを言われるとこちらも苦しい。ただ配信のネタで‥とか言ったら殺されるかもしれない。』


「皆んながキスしてたので、ワンチャン先生がしても良いのかな?と思って‥」


 ちょっだけ思っていたことなので嘘ではない。


「言い訳ないですよ

 先生面白いですね。

 皆んながしてたら貴女はするんですか?

 じゃぁ、皆んなが殺してたら貴女は殺すのですか?」


 『でた!屁理屈』


 朝日奈茜が怒りだす。


「まぁまぁ、茜落ち着いて。

 先生が怖がるから。」


 ここにきて高橋美羽が初めて口を開くのであった。


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