双子の逆襲
朝日奈茜が鷲掴みした永野姉妹を持ち上げる。
永野姉妹がいくらスレンダーな体型だもしても左右の手でそれを持ち上げるとは‥。
遠巻きに見ていたギャラリーもざわつきだす。
キッ
朝日奈茜が騒ぎだすギャラリーを一瞥すると蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
「離せ!」
「離して下さい。」
永野姉妹が身体を揺らして抵抗するがさらに朝日奈茜が手に力を込める。
さすがに可哀想に思えてきたので正が止めに入る。
「お姉ちゃん、そろそろ許してあげて。
俺の為に怒ってくれるのは嬉しいけど、お姉ちゃんがその事で変に思われるのは嫌だから‥。」
正が朝日奈茜の腕に手を置いて自分の方に引き寄せる。
その事によって永野姉妹は解放されて、尻餅をついた。
この時、倒れた拍子に永野姉妹のスカートが捲れて見えてしまう。
反射的にそれを目で追ってしまうが、朝日奈茜が正の顔を強引に自分の方を向かせる。
いかなり顔の向きを変えられて首を痛めてしまう。
「ばっちいのは見たらダメ!」
お姉ちゃんは永野姉妹のスカートの中身を正に見せなくなかったのだ。
「誰がばっちいだ!
ほら、まだ比較的に新しいパンツだぞ!!」
姉の紅羽がわざとスカートを持ち上げてパンツを見せてくる。
「駄目だよ!
お姉ちゃんも一応女の子だよ!」
妹が姉を止めながらも軽くdisってくる。
「誰が、一応じゃ!!
私は立派な女性よ!!」
紅羽が怒りの矛先を妹に変更する。
「プッ」
そのやりとりを見ていた朝日奈茜が吹き出してしまう。
「立派な女性って‥
あ〜、面白い。
貴女、お笑いの才能があるのでは?
将来、2人でお笑いを目指しなさいよ。
陰ながら応援してあげるから。」
朝日奈茜がバカにしたような目を永野姉妹に向けてくる。
「誰がお笑いじゃ!
私の将来はアンタの義理の妹よ!!」
紅羽はとんでもない事を口にすると正の腕に抱きつく。
そして‥
「お義姉さん、末長く宜しくね。」
朝日奈茜に喧嘩をうるのであった。




