表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/152

姉と弟4

 茜が口に出した348回という数字が頭をめぐる。

 俺がいつ姉と348回もキスをしたのだ?全く身に覚えがない。

 そもそも先ほどのキスがファーストキスなのだから‥。

 姉に限って嘘をいうはずがない。

 まさか俺の知らないところでキスを‥。

 

 俺が思考をめぐせている時も姉は優しく微笑んでいる。

 こんな笑顔の姉が俺の知らないところでキスをするわけが‥。


 姉に詳しく聴きたいが、世の中には知らなくてもいいことがあると誰が言っているのを聞いたことがあった。

 きっとそれが今なのだろう‥。

 ヨシ、348回のことは忘れよう。


 正は記憶から抹消することを選んだのである。


 さて、困ったぞ。

 姉は笑顔で俺を見ながら、身体を執拗に触ってきている。

 いつのまにか服の中に手が入っている。


 そもそもキスでアソコが反応しまくっている。


 姉の左手が上半身を触ってくる。

 姉の右手が大事なところの近くを絶妙や力加減で触っている。


 クッ

 これはたまらない。

 ちょっといろいろヤバいかも。


 姉じゃなかったら我慢できなかっただろう。


 あっ、そういえば俺と晶は双子だ。

 片一方のピンチをもう片一方が感じる事があるとテレビで見た事があった。


 ヨシ!晶に助けを呼ぼう!!


『晶、助けて!!

 晶、お願い!!

 助けに来て!!』


 正は晶に思念を送る。


 ちなみにこの時、晶は彼女とビデオ通話を楽しんでいた。


 駄目だ!

 全然助けに来ない。

 晶!俺たち兄弟の絆はこんなものなのか!!


 そんな事を考えていると茜が口を開く。


「ふふ

 正が今、何を考えているのか当てようか?

 晶に助けて欲しいって思ったでしょ?」


 俺は首を横に振る。


「晶は彼女とビデオ通話中よ。

 え?

 何でそれが分かるかって?

 う〜ん、盗‥

 あっ、何でもない。

 晶の彼女に今から3時間ぐらいビデオ通話しとけってメールしたから。

 あの子、私の言う事は何でも効いてくれるからね。」


 姉がクスクス笑っている。


 クソッ

 晶は駄目か。

 だったら‥


「ふふふ

 お父さんの事を考えた?

 正は知らないけど、お父さんは泊まりで出張よ。

 あっ、トラブルで早く帰ってくるとか思ってる?

 さっきメールで確認したから大丈夫よ。」


 何が大丈夫なんだ?


 お父さんも駄目か。

 では、最後の望みは‥。


「あははは

 お母さんの事を考えた?

 お母さんはおばあちゃんが体調悪いと聞いて、さっき出て行ったわ。

 ここから車で片道1時間以上かかるからすぐに戻ってこないよ。

 ちなみにおばあちゃんは私がお願いしたら、快く協力してくれたわ。」


 お姉ちゃんが勝ちを確信した笑みを浮かべる。


 ってか、おばあちゃん協力者なの??

 一体どうやって仲間にしたの??

 まさか!?

 脅迫とかしてないよね‥。


「そんな不安な顔しないの。

 実のおばあちゃんを脅迫とかしないわよ。

 おばあちゃんには私の気持ちを正直に伝えたの。

 最初は反対されたけど、頑張って頑張って頑張って説得したら最後は折れてくれたの。」


 何を頑張ったの??

 折れるって‥

 おばあちゃんを不憫に思うのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ