負けられない女の戦い7
朝日奈茜の作ったクジの前に7人の生徒が集まっていた。
坂田十和、岩田渚、風間慈愛那、永野紅羽、永野乙羽、鉄千、橘樹の7人である。
ちなみにしれっとくじ引きに参加しようとした朝日奈茜は、気が散るからと7人から教室外に追い出されようとしていた。
「正、助けて!」
泣きそうな声で助けを求められたが、心を鬼にして顔を背ける。
「そんなぁ‥。
‥‥‥後で覚えてなさいよ!」
扉が閉まる時、わずかな隙間から姉の怒りの声が聞こえてくるのであった。
あっ、これは学校帰りに何かお土産でも買っていかないとダメなパターンだ。
朝日奈茜が追い出された後、教室内は静まりかえっていた。
「それでは引いてください。」
7人が牽制しあって動こうとしないので、担任が声をかけるが、それでも誰も反応しない。
その後、睨み合いが続く中、ついに動き出す者が現れる。
「ほら、風間が男らしく引きなさいよ。」
坂田十和が風間慈愛那に話しかける。
「なっ、何が男らしくだ!
オレは女だぞ!」
風間慈愛那が反論する。
「え?」
その答えに他の6人が驚きを見せる。
「な、何だよ!
オレが女なのが問題かよ!!」
顔を赤面しながら風間慈愛那が怒りだす。
「いや、問題はないけど‥
前に漢らしくとか言っていたのに、急に女だとか言うから‥。」
坂田十和が困惑した顔で応える。
「べ、別にいいだろ?
気が変わったんだよ。」
風間慈愛那は照れながらもチラチラと正を見ていた。
「わかりやすっ!」
風間慈愛那を除いた全員が、突っ込むのであった。




