取調べ3
あ〜
高橋さんの恐怖に負け、VTuverである事を話してしまった。ずっと秘密にしていたのに‥。
私は人気VTuverである事を伝えた後の高橋さんの反応が気になって、彼女の顔を凝視した。
「‥‥‥
え?
29歳の癖にそんな事してるんですか‥」
ん?
思ったのと違う反応だ。
「いや、年齢は関係ないかなぁ‥
VTuverの世界にはもっと年上の人もいるし‥」
年齢の事を言われて少しカチンとくる。
「プッ
いい歳してYouTu◯erって‥」
さらに高橋さんが言葉を続ける。
「YouTu◯erじゃないです!
VTuverです!!」
高橋さんの言葉にムカついてしまったので、語尾が強くなる。
「別に何チューバーでもいいのですがね。
で、何の目的でVTuverをしているのですか?
お金?
それともチヤホヤされたい?」
高橋さんの目は明らかに私を馬鹿にしていた。
時間が経つにつれ、怒りがおさまってきたので頭を冷静にし言葉を絞り出した。
「別に、お金とかチヤホヤされたくてVTuverになったわけじゃないです。
その‥‥沢山の人に私の話を聞いて欲しかった。
ただ、それだけです。」
嘘偽りのない本心を伝える。
「寂しいだけでしょ?
かまってちゃんか。」
高橋さんの言葉は辛辣であった。