鴨ネギ2
私が配信者としてさらなるステージに上がるために必要なチャンスが目の前にやってきていた。
こんなチャンスは二度と訪れないかもしれない。
いや、でも生徒に手を出すのはさすがに‥。
こんな時でも私の理性がそれを邪魔しようとする。
「ダメよ!
迷ったらGOよ!」
立ち止まりそうになる私を脳内の小夜香が後押ししてくれる。
うん、頑張る!!
私はなけなしの勇気を振り絞って、朝日奈くんに接近する。
「せ、先生!」
私が目と鼻の先に近づいたので朝日奈くんが驚く。
もちろん、そんな事は想定内。
私は朝日奈くんの身体を掴む。
「え?」
目の前の朝日奈くんが目を丸くする。
ここが勝負だ。
朝日奈くんが嫌がって力づくで私を引き剥がそうとすれば、私の負けだ。
「ふふふふ‥」
賭けは私の勝ちのようだ。
朝日奈くんは私を無理に引き剥がしたりしなかった。
もちろん、こんなチャンスを逃すはずがない。
私は朝日奈くんにキスをする。
「!!!!!」
朝日奈くんがメチャクチャ驚いている。
さらにポケットから小夜香からもらった物を取り出すと、キスを一旦中断してそれを私の口にいれる。
苦っ!!
今まで飲んだこともない味だ。
吹き出しそうになるのを我慢する。
そして、また朝日奈くんにキスをする。
今度は舌を入れる‥。
「う゛ぅぅ」
苦い液体が朝日奈くんの口の中に入ったようで、朝日奈くんが変な声をだす。
私は朝日奈くんが吐き出さないように顔をがっしり掴んで口の中を舌で蹂躙する。
ゴクッ
朝日奈くんは飲み込まないように頑張ったが、最後は力尽きたのか怪しげな液体を飲み込んだ。
私は朝日奈くんが飲み込んだのを確認すると、キスをやめる。
「う゛ぅぅ〜
苦いです‥
あ〜マズイ。」
朝日奈くんが顔を顰めながら抗議してくる。
私はそれを見ながらその時を待った。
ドクッン
突然、心拍数が上がる。
ドクッン
ドクッン
心拍数はさらに上昇し、身体が熱くなるのを感じるのであった。