変化3
渚side
正くんに抱き止められ、笑顔を向けられると妙にドキドキさせられてしまう。
うっ、これは朝からムラムラしてきたぞ‥。
「ほんとに大丈夫か?」
返答しない私を正くんがさらに心配してくれている。
「だ、大丈夫。」
これ以上、正くんに心配されるわけにはいかないので大丈夫だと伝える。
「それより、何かあった?」
私の勘だが、入院中に何かあったような気がした。
「‥‥‥べ、別に‥」
一瞬何かを思い出したのか、顔を赤くしてから否定してくる。
いやいや、それは100%何かあってるよね?
私が疑いの視線を正くんに向けると目を逸らしてしまう。
はい、確定!
「入院中に何かあった?」
ここはストレートに問いただす。
「別に‥
ずっと寝てたし‥」
歯切れの悪い回答だ。
「女‥」
正くんの反応を見る為、怪しそうなキーワードを口にする。
正くんの目が反応を示す。
え?
女が出来たの?
マジ?
「まさか、女医か看護師に手を出したの!!」
思わず叫んでしまう。
正くんが目開いて驚いてみせる。
え?
マジで手を出したの???
「ほら、遅れるから早く行くぞ。」
正くんは強引に会話を終わらせると、走り去ってしまう。
あの反応だと、本当に何かあったような気がする。
これは由々しき事態だ。
私は走り去った正くんを追いかけるのであった。