表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

104/143

夜這い4

「聞いたか?妹よ!」


 お姉ちゃんの声色は興奮気味であった。


「うん。」


 壁越しに聴いた話が衝撃的過ぎて、返事が疎かになってしまう。


「どう思った?」


 質問してくるお姉ちゃんの目はキラキラしていた。


「馬鹿げていると思ったけど‥

 正直、羨ましく思ったよ。

 何か漫画やアニメのような話だったから今だに聞き間違いじゃないかと思ってる。」


 お姉ちゃんに正直な気持ちを伝える。


「バガを通り越して、すげーよ。

 いやぁ、感動したかな。」


 お姉ちゃんはケラケラと笑うが、目は真剣だった。


「これから、どうする?」


 今までのお姉ちゃんなら突入もあるかもと思ってしまう。


「う〜ん‥

 お父さんの所に戻るよ。」


 お姉ちゃんからは予想と違う言葉が出てくる。


「え?

 戻るの??」


 正直、ビックリだ。


「うん。」


 お姉ちゃんが短く応える。


「突入するのかと思ったよ。」


 素直な感想を伝える。


「今日はやめておく。

 あんな想いを聴いた後だからな。」


 お姉さんの想いを聴いた後だ、邪魔をするのは野暮だとお姉ちゃんも思ったようだ。


 私はここでお姉ちゃんの気持ちが知りたくなったので質問する。


「正くんは諦める?」


 お姉ちゃんが私の言葉を聞いてニヤリと笑う。


「はぁ?

 まさか!?

 今日は引くけど、諦めたりはしない。

 私たちも仲間に入れてもらおうよ!」


 いつも何処となくやる気のない感じのお姉ちゃんが本気になったのを確信した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ