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第12話 ご馳走になりました!




「おかえりなさい。ご飯出来てるわよー」



リリスのお母さんの作ったふわとろオムライスとミートボールスパゲティーは絶品だった。


卵はふわとろ、中はチキンライスと俺の一番好きなパターンのオムライス、スプーンが止まんねぇ〜


「気持ちよいほどの食べっぷりね」


そんな俺の食べっぷりを見てリリスのお母さんは嬉しそうに言った。

その笑顔はリリスとそっくりだった。


やはり、自分が作った料理を美味しそうに食べられるのは嬉しい事なんだろうか?

まともな料理を作ったことのない俺には理解出来なかった。



「なんだか若い頃の夫を思い出すわー」


「え? そうなの?」


隣で食べていたリリスが意外そうに言った。


「お父さんって何をしてる人?」



「ぱ、お父さんは世界中を旅して、魔物に襲われている村などを守ったり、困ってる人を助けてるんです」


「へぇ〜」


「たまに帰ってくるんだけど、親馬鹿で、不器用で困った人なのよー」



そう言ってるリリスのお母さんは笑顔だ。なんだか惚気を聞いているみたいだなぁ。

「すいません、マ、お母さんはお父さんの事大好きで惚気だすんです」



申し訳なさそうにリリスが言った。

こんな綺麗な奥さんとこんな可愛い娘がいるとか、すまん。嫉妬しか浮かばないんだが?

どんな徳を詰めばこんな薔薇色の人生になるんだ?



(俺もこんな家庭を築きてぇ〜)


(え、無理だと思うよ)


(ひどい)


「仲がよろしいことでなにより……ところでリリスってママパパ呼びなのか?」


「えっ!?」


「そうなのよーでも、この子、人前では恥ずかしがってねー」


「ちょっと!ママ!」



リリスは顔を真っ赤にさせながら叫んだ。


うわ、めっちゃ恥ずかしそう。まさに穴があったら入りたいみたいな。

けれどもリリスを馬鹿にする気持ちなんて一切なかった。リリスの気持ちはよく理解出来る。



「いや、分かるよ。ママからお母さんに呼び変えの機会を逃すと今更お母さんっていうのなんだか恥ずかしいんだよ。でもママ呼びは人前で言うのも恥ずかしいし」


「そう!そうなんですよー!」


リリスは恥ずかしそうな態度から一変し、理解者を得て嬉しそうに同意し、何回もうんうんとうなづいた。



「……あれ? という事はイツキさんも…」


「……そのミートボール取ったりぃ!」


「あー! 私のミートボール!」


俺は話を遮るようにドヤ顏でもぐもぐとリリスの皿にあったミートボールを食べた。


「むー仕返しですっあむっ」


「あああ!!」


「ふふ」



リリスのお母さんは騒がしい俺達のやりとりを幸せそうに見ていた。



「ごめんなさいね。皿洗いなんてさせて」


「いえいえ、あんなに美味しい料理をご馳走して貰って何もしない訳にはいかないですよ!」


食事が終わった後俺は、食器を洗い終えて、リリスの家を出ようとしていた。


「よかったらまた来てね」


「はい!! ご飯おいしかったです。ご馳走さまでした!」



リリスのお母さんに一礼し、リリスの家を出ると何故かリリスが俺の後ろをついてくる。


「実はこの村にはネルトに続く地下道があるんです。そこならモンスターとも遭遇することもないので安全ですよ。案内しますね」


(まぁ。そっちの方がいいね。マスターってスライムにボコられるクソ雑魚ナメクジだもん)


(お前やめろ。泣くぞ?これ以上俺のことディスったら泣いちゃうぞ?)


バエルの心ない言葉に傷つけなれながらもその意見には賛成する。より安全な道で帰った方がいいに決まっているし、もう少しリリスとも一緒に居たいしな。


「悪いけど、案内頼めるか?」


「はい! 任せて下さい!」


やる気満々といった感じでリリスは答えた瞬間、地響きとともにドンと強烈な衝突音が村全体に鳴り響いた。


「な、なんだ?」


「……イツキさん、少し待っていてください」



リリスは俺にそう言い放って村の外に駆け出した。

まさか衝突音が発信源に行ったんじゃないのか?

いや、それは少し危険では?


「ま、待ってくれ! お、俺も行くよ〜」



リリスの後を追いかけるように俺の走り出した。











「面白かった!」


「少し笑ってしまった」


「続きが気になる、読みたい!」


「クソニートのイツキは今後どうなるのっ……!」


と思ったら


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