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第102話 レイアの動揺



「……では。これにて会議を終了させていただきます」


数時間に渡った5大ギルド会議は無事終了した。


今回の会議で分かったことは

ボードウィン王国から支援して貰えるようになったこと。

拠点作りをすることまたは作業時間の短縮と安全の確保の為にドワーフ族が魔道具を作ってくれていること。

双王が双子だったこと

そして


この戦い……騎士王ジークハルトが来ること。


「ふぅ……」


色々と情報がありすぎて頭がパンクしそうだ。

頭をかかえる。


騎士王ジークハルトの強さを思い出していた。

この前戦った時は病が悪化していたとはいえ

本気を出しても一撃も与えることが出来なかった。

しかも、騎士王にはまだまだ余力があった。


『双葉イツキとは万全の状態で戦いたい』



もし、もし……騎士王と一騎討ちをしなければならなくなったら。

万全の状態の俺と本気を出した騎士王ジークハルト。


……勝てるだろうか?


そんな言葉が頭をよぎっ



「ふぅー」


「あひぃぃん!?」



おい! 誰だよ!! 耳元で息吹きかけたの!!

敏感肌なんだからマジでやめてくれよ!!


右耳を押さえながら横を見ると隣にいたのは驚いた様子のエレナフォンキャメロットだった。



「な、なんだよ……!」


「なんだよじゃありません! 私、ずっと話しかけてるのに無視しないでください!」



ぷんすかぷんすか怒っていらっしゃるが、こちらが怒りたいわ。



「だ、だからってなんで耳元で息を吹きかけるんだよ、 俺耳元弱いんだよ!敏感なの!」


「それは前にリーシャさんにとりあえず反応なかったらこうすればいいって教えて貰いました」



リーシャ!! ……て、あれ?



「俺とエレナだけか?」


「もう皆さん退席されましたよ。この場にいるのは私たち2人だけです」


「そ、そうか……? なんだよ?」



面白い可笑しく微笑むエレナに疑問を問いかける。

なにか可笑しなことでもあったのだろうか?



「いえ……なんというか、男の人ってあんな情けない声を出すんだなぁって痛い痛いでふ! ほぉをひっぱらないでくだしゃい!」


「うるせぇ! 第一王女だからって調子に乗りやがって!! 俺はお前のマスターなんだぞ!」



そんな相変わらずのやりとりをしていた。



「イツキさんはここに残られるんですか?」



会議室を出て、レイアの居る応接室に案内して貰っているそんなことことを聞いてきた。

1週間後、俺たちグランドマスターを含めキャメロット王国に召集された強者達はもっとも前線に近い砦へと集まることになっていた。

そして、拠点ができ次第、砦から拠点へ移動できるようにとのことだ。



「イツキさん以外はこの王城に滞在するとのことです」



ま、そりゃ後1週間だし。行ったり来たりするのも面倒だからなぁ。

しかも衣食住全て王族が用意してくれるらしいし、いたせりつくせりだ。


そりゃここに滞在するわな。

本当は俺も滞在したいんだけど



「俺は一旦ネルトに帰るよ。……やらなきゃいけない書類がいっぱいあるから」



こんなことなら毎日すこしずつやっておけばよかった。



(マスターって夏休みの宿題とか最後の1日で焦りながらやってたでしょ?)


(よくお分かりで)


「そうですか……」



その横顔はなんだか寂しそうに見えた。



「なんだ? エレナちゃん。寂しいのかな? 大丈夫だよ。すぐ会えるからそんな顔しないで。よしよしよし〜」


「別に寂しくなんてありませんし! 頭を撫でないで下さい! 髪が乱れるじゃないですか!」



もぎゃもぎゃ怒るエレナを無視して応接間まで一緒に歩いた。






「そっか〜じゃあ、後1週間で溜まってるお仕事片付けなきゃだね」



レイアと無事合流し、城を出てキョウヘイと合流する為に噴水広場に向かっていた。



「そうだなぁ……今日も帰ったらすぐ取り掛からないと」



後1週間……大丈夫だ。終わらせられる筈。



「私も手伝うから、頑張ろっ」


「レイア……さん。あったけぇっす」



レイアの優しさに涙を流しているとあることを思い出した。



「あ、そうだ!! 今日さ、レイアにそっくりの女の子にあったんだよ!」


「……え?」


「見た目がそっくりでさー雰囲気とか性格とかは違うんだけど小宮リンカって子で……まるで双子みたいだった」



それともドッペルゲンガーか?

転換者って言ってたし、レイアの生き別れの姉妹とかはなさそうだ。


それにリンカは俺のことを知っていたようだった。

今思えば……小宮リンカの声……はるか昔……聞いたことがあるような。



小宮リンカが言っていた起こっているっていうもの気になるし……もしかしたら前の世界で出会っていた?

いや、それならレイアの顔を見たら何か思うことがあったはずだ。



「そ、そっかー……あ、あはは! そんなこともあるんだねーっ」



俺の考えを遮るようにレイアは大きな声で笑った。

声が震えている。

表情もどこかぎこちない。

明らかに動揺している。


この前のことといい………………もしかしてレイアは。



「あ! キョウヘイさんいたよ!!」



レイアが指差す方向に本当にキョウヘイがいた。

この場から逃げるようにレイアは走った。



「あ、おい!! 待ってくれよ!!」



レイアを追いかけように俺も走り出した。










「面白かった!」


「少し笑ってしまった」


「続きが気になる、読みたい!」


「クソニートのイツキは今後どうなるのっ……!」


と思ったら


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面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


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