前章までのあらすじ+プロローグ
未来予知のできるエリゴルはモルカナ国の仲間(オレッ娘姫様のマルバス・性別不明のキユリー・マルバスの妹バティンなどなど)と共に、魔王国討伐のための同盟国作りを目指して国々を旅します。
マルバスの母の仇である犯罪組織“闇星”や災厄の獣どもである“十二死”などのいろいろな敵と闘いながら、やって来たのは……。
【前回までのあらすじ】
未来予知の能力があることをバレてはいけない主人公『エリゴル』が奇妙な夢を見た翌日のことである。
とある事情でアナクフスという国に行くことになったエリゴルと武器合成の『マルバス』と姉様大好き侍の『バティン』。
現地についた際に2人に置いていかれてしまったエリゴルはサプライズプレゼントとして“赤と青の宝石の付いたネックレス”を購入。
そして、エリゴルは2人の待つ宿屋に向かっていたのだが……。東の町という行ってはいけない場所に足を踏み入れてしまう。
さらに、子供にネックレスを盗まれてしまった。
エリゴルはネックレスを取り返すために子供の後を追っていったのだが……。
突然現れたヒャッハーと言いまくる25人の悪党に襲われてしまう。
悪党たちによってボコボコにやられてしまうエリゴル。
そんな彼を救ったのが東の魔女と呼ばれる女性『ナベリウス・ラピス』。
エリゴルの予知を必要としたナベリウス。彼女はエリゴルがこの国から逃げられないようにと、エリゴルに首輪爆弾を装着する。
それは毎夜の深夜2時に彼女に解除してもらわないと爆発すると言うのだ。
エリゴルはしぶしぶ彼女の条件を飲み、毎晩彼女のいる家へと向かうことになるのであった。
その次の日、マルバスとバティンはこの国の国王である『カイム・カラストリロ』との会談を行った。
魔王国討伐のために力を貸してほしいというマルバスにカイムは彼女との結婚を条件に出してくる。
しかし、マルバスはその条件を断り、カイムに一撃をくらわせるのであった。
一方、その後のエリゴルは悪党Hからこの国の情勢について話を聞いたり、ナベリウスの願いや革命の計画を聞いたり、富裕層の町で“謎の男性”に会ったりと様々な出来事が起こっていた。
そして、マルバス達とエリゴル達の物語は合体する。
東の町にマルバス達がやって来たのである。
これまでの出来事(首輪爆弾と予知能力以外)全てをマルバスに正直に話したエリゴル。
革命について理解したマルバスはモルカナ国城主『ヴィネ』からの手紙を差し出す。
そこには【魔王国討伐協力と資金と兵士派遣】をしてもらう代わりにモルカナ国が革命の味方になるという内容が書かれていた。
その条件を呑んだナベリウス。こうしてモルカナ国は正式に革命に参加することとなる。
ちょうどその頃、アナクフス城では犯罪組織幹部【闇星の金行】がカイムとの取引を行い、カイムは金行をしぶしぶ雇っていた。
───こうしてすべての戦力が募った。
革命前夜ナベリウスはエリゴルの首輪爆弾を解除して、その後アナクフス革命戦争への演説を行う。そして14日早朝3000人の兵士を連れてついにアナクフス革命戦争が開戦することとなった。
城内では激しい戦闘が行われていく。マルバス・エリゴル・バティン・ナベリウス達の目的はカイムの生け捕り。
途中でバティンがカイムの側近であり戦闘狂である『赤羅城』と戦闘。
アナクフス城天守3階にある表座敷にてマルバスと【闇星の金行】であり“謎の男性”である『シャックス・ウルペース』との因縁の戦闘。
その際にマルバスを庇ってエリゴルが槍による腹部に2ヶ所の刺傷を受ける。
その後、アナクフス城天守4階にたどり着いたエリゴルとナベリウスと悪党U。
その階のとある部屋で彼らはカイムを発見するのだが……。
カイムの『墨の付喪人の能力』によって悪党Uが黒に呑まれてしまい死亡。
悪党Uの敵討ちのためにカイムと対面するエリゴルであったが……。
カイムの口から語られた“ナベリウスの過去”によってナベリウスは戦闘どころではなくなってしまう。
実はナベリウスは本当は王家だったがカイムの父の策略で記憶を失い、奴隷に身分を落とされていたのだ。
カイムはナベリウスの虚無と化した表情を楽しむ。
そして、カイムの墨の波がエリゴル達に襲いかかろうとしていたその時。
カイムの腕がえぐりとられた。
ナベリウスの全身からオーラのようにあふれでてきたのはナベリウスのかつての愛犬の怨霊で3つ首の怪物と化した【十二死の戌】であった。
ナベリウスの感情が爆発したことで戌がナベリウスの体をコアとして利用し、巨大化していく。
そして、戌の第一の儀式によって町中に降り注ぐ巨大な犬の首。
エリゴルはそれを止めようと何度もナベリウスを説得するのだが……。彼の声はもう彼女には届かなかった。
戌の能力の1つである遠距離攻撃と幽霊化により、次第に追い詰められていくエリゴル。
エリゴルは最期の最期まで抵抗するが、戌によって叩き潰されてしまう。
しかし、そんな彼を助けたのはシャックス・ウルペース。シャックスはエリゴルが気絶している間にも仕事のために戌との戦闘を代わってくれていたのだ。
エリゴルはそんな彼に協力を依頼し、シャックスのお陰で幽霊化の不解除・恐怖心の遮断・死の延長を獲得した。
ナベリウスを救うために自ら特攻する決意で戌の中へと入ったエリゴル。
そこに戌の第3の能力である猛毒化による全身への異常。
エリゴルは猛毒で死にかけながらも、視界も見えない中でナベリウスを探そうとする。
その後、エリゴルはナニカの助けのお陰でナベリウスを救いだすことができた。
ナベリウスと戌のリンクが外れる。
戌はエリゴルに対して怨みの感情を込めた捨て台詞を吐きながらも、消滅していった。
それと同時にエリゴルも力尽きたのであったのである……。
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【次章プロローグ】
ここではすべての物が揃い。ここではすべての物がお金で買える。
商人・お客の入り乱れる大商業国『ネゴーティウム』。
ここにはこの大陸に存在しているすべての物が売ってあり、金を払えば何でも買える場所。
値段は様々。お店も様々。観光客は色々。中には違法のお店もチラホラ。
ここはこの大陸の商売の中心地。
しかし、ここでは買えない品物もこの世には存在しているらしく。
時間や運命なんて物はこの国では買えないはずだった……。
それが購入されたことでこのネゴーティウムは大混乱。
いや、その事実にさえ気づけない。
────その事実に気づいた時にはすでに一番鶏が鳴いていた。
商業の栄えし大国は今日もどんちゃん大騒ぎ。
此度の売上鰻登りで、御天道様も眠っちまう。
けれど、1日って奴は廻り続ける歯車のように止まらない。
一番鶏の鳴き声に再び今日が動き出す。
それは愛情か願いか幸福か。それともやっぱり金なのか。
新章『大商廻鳴国ネゴーティウム』
ストックを溜めるために5月30日までお休みとさせていただきます。
また、今回の章上の理由としまして、投稿は30日‟のみ”となります。
30日(日曜日)。第3章の内容にふさわしく、深夜0時よりどしどし投稿です。
(5月20日)
……とさせていただいていたのですが……。5月30日までに終わる気配がございません。なので5月30日を第3章のシーズン1。6月31日を第3章のシーズン2とさせていただきたいのです。土下座案件。
この度は申し訳ありませんです




