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助けた猫と冒険旅行  作者: とうふビール
6/12

転職2



身体が軽くなっている。僧侶だから戦闘は苦手かなと思ったが結構動ける。レベルが高いせいもあるのかこの辺りの魔物相手でも問題無し。


転職してどれだけ変化があったのか確かめる為に連日クエストをこなしている。


ミナがモンクになってスピードと力の補正がかかり既にここでも敵なしな強さ。レベルは13になっている。おれは25でルナも10レベルだ。


そして初魔法を覚えた。回復のリカバリーだ。ルナの加入と回復魔法を覚えた事でレベル上げの効率が良くなった。ミナも同じくリカバリーを覚えている。


攻撃は2人に任せて回復役に回った。


この辺りの魔物は大猿(もうゴリラとしか言えない)やビッグイーグル、他にはキノコや木の化け物等、少し厄介なのがポイズンスネーク、ポイズンスライム等の毒系の魔物だ。

毒消しがないと体力がガンガン削られる。ぜひ耐性がほしい。

何度も毒になると耐性がつくのだろうか?

ルナは毒が効かない様だ。羨ましい。ルナに倒してもらえば良いか。


こうなると遠距離攻撃デキる武器か攻撃魔法が良かったか?とも思うが回復も必要だから仕方ない。

また転職するか、新しい仲間を増やすかだな。

そっちはそのうち考えよう。


この辺りのクエストは採取や魔物の素材集めなどが多い。転職目当ての人が多く集まるし武具の材料が常に不足しているらしい。


他にも山奥には遺跡もあるようだが魔物が強く当分は行くことが出来ない。

ルナが住んでいたのもそっちの方なのだろう。強力な武具が造れそうだ。

そういえばルナの毛皮は丈夫でこの辺りの魔物の攻撃では殆どダメージを受けない。そもそも速すぎて当たらないのだが。

ミナは防御力をあげたいがスピードを活かす防具じゃないと戦力ダウンだからなかなか良いものが無いのが現状だ。

俺は革製の鎧辺りなら装備できそうだが、硬いので動きづらくスピードが殺されそうなのでこれも問題だ。


良い装備は無いのかと探したところ、蜘蛛の糸を使って織った布は防御力が高く動きやすいらしい。

あいにく糸が不足して作れないとの事だが。


ギルドに行ってみた。その糸の採集のクエストがないかと思ったのだが……。

あるにはあった。が、20レベル程無いと厳しいらしい。俺は超えているが2人はどうだろうか?ルナはレベルこそ低いが能力は高いので大丈夫そうだが。

ミナも人族なら相手にならないくらい強い。

目指す蜘蛛は鬼蜘蛛というらしいが。


「あの蜘蛛ですか。確かに危険な魔物ですが今の私達なら問題ないと思います。」


森の奥に居るらしいが、獣人の隠れ里の近くにも居たらしい。獣人にとっては手頃な相手だそうだ。


クエストを受けた。

「鬼蜘蛛の糸は、いくらでも買い手がいるのでどれだけあっても足りないです。採れるならばいくらでも欲しいですよ」と受付嬢に言われた。


そうして今は森の中。目的の蜘蛛は眼の前に居てちょうど獲物を捕まえたところだ。


誰かが糸でぐるぐる巻にされている。モゴモゴと悲鳴が聞こえるが何を言っているかよく分からない。

俺たちは顔を見合わせ作戦を考える。うちのパーティは基本ルナがスピードで撹乱しつつ攻撃をしていき、同じくスピード重視のミナがスキをついてガンガン攻撃していくスタイルだ。


まぁいつもの通りで良いだろう。程無く鬼蜘蛛は倒せた。ルナとミナであっさり倒してたけどあの蜘蛛強いのかな?

ぐるぐる巻になってた人を助けようとしたが俺の持ってるナイフじゃ糸が切れなかったので、そのまま街に帰ることになった。

勿論蜘蛛の糸は回収する。蜘蛛本体も触りたくないが何とか袋にいれる。



ギルドで報告をし、専用の工具で糸を切ってもらいやっと救出したときには死んではいないようだがぐったりとしていた。驚いた事にエルフっぽい。耳が長いし女性だ。


「エルフってホントに居るんだね。」

「ショウさんたち凄いです!鬼蜘蛛の糸を採集した上にエルフも助けているなんて!」


俺の意見はスルーされたが………。受付嬢は興奮して話していたが、簡単に倒していたからよく分からない。


蜘蛛と糸を渡し防具を作ってもらいたい事を伝えると卸し先の店を紹介してくれた。ついでに糸を渡してきてくれと頼まれた。


ドワーフ工房という名の店たがドワーフはいない。店主が昔ドワーフに師事していたらしい。エルフを巻いていた糸がかなりの量だったらしく2人分の服なら余裕で作れるとの事。


「…すげぇ量だなっ!質も十分だ!一気にこんなに持ち込まれる事は初めてだぞ。」

「まだ蜘蛛はいるっぽいからまたとって来るよ。」

おっさんは絶句していたが、ぜひよろしくと頼まれた。


服は採寸して2週間程時間が掛かる事を伝えられ出来たらギルドに連絡してほしいと伝えておいた。


「ミナ疲れてないか?蜘蛛楽勝だったな。」


「疲れてはいませんけど、楽勝ではなかったです。ルナが居てくれたので助かりました。鬼蜘蛛はかなりルナを警戒してましたね。」

「シルバーウルフって分かったんだろうね。」

ルナはまだまだ元気に走り回っている。


「今日は少し贅沢しよう!」


「やった!」「わぉん!」

2人は嬉しそうだ。いつもより高い店に入ろうとしたがルナが入れなかったのでいつもの店のテラスで食べる。この店は安いけど美味いのだ。

モリモリ食べてはしゃいでる2人見ながら酒を飲む。いい仲間で良かったなとしみじみ思う。



昨日は少し飲み過ぎた様だ。少し頭が痛い。

ミナはあられもない姿でニヤつきながら布団を抱きかかえて寝ている。「……ショ〜…駄目ですよぅ…んぅ」とか聞こえるが寝言か?


ルナの様子を見ると既に起きていて大人しく横になっていた。ルナは賢いなと褒めて撫でてやる。身体を洗って毛を漉いてやると気持ちよさそうに目を閉じて大人しくしている。本当に賢いな。


部屋に戻りシャワーを浴びているとミナも起きた様だ。一緒に浴びようとしたので外で待たせておいた。ここ狭いしな。



さてそれから2週間。鬼蜘蛛を狩りまくった。30匹以上は狩っただろうか。おかげで金も結構貯まった。

誰にも討伐されなかったらしいのでいるわいるわ。サイズも様々ぐるぐる巻の人?らしきモノも2つ。

これは最初に助けたエルフの仲間達らしい。残念ながら間に合わなかったが。


エルフ―やはりエルフだった―は3日程である程度回復しパーティに入れて欲しいと言ってきた。ギルドに報告に行ったときに受付嬢にエルフの話を聞いていると、その場に居たので直接話したのだ。名前はマミラース。マミで良いな。金髪で蒼い瞳をしているスタイルの良い美人だ。


「助けて頂いてありがとうございました。仲間は蜘蛛に殺られたみたいだから、新しくパーティを探していました。私を助けてくれたパーティがいいなぁと思って。」


仲間の最後を聞いてショックだったのだろう、少し暗い表情だった。


少し天然っぽいふわふわした性格の様だ。職はやはり狩人で魔法も少し使えるという。狩人は仲間に欲しかったのでありがたく仲間になってもらった。


宿は同じ部屋にベッドを1つ運んでもらって使っている。

2日程休んでいたが、今は一緒に狩りに来ている。弓の腕はなかなかで遠距離攻撃は優秀だ。

魔法は精霊魔法だ。風の精霊を使役出来るらしい。1度攻撃魔法を使ってもらったら真空波のようなもので蜘蛛の糸を切り裂いてしまった。

勿体なかったが、ナイフで切れない糸を切り裂いたのでかなりの威力がある。


そういえばルナを最初に見たときに固まってしまった。ルナに顔を舐められてぶっ倒れるという事もあったが、今は少し慣れた…かもしれない。

ルナの盾に俺が使われているが。


「シルバーウルフはエルフにとって神の様な存在なのです。怒らせてはいけない、近づいてはいけないと子供の頃言われてきました。」


色々あったが、服が完成したようなので受け取りに行く。

大量に糸をとってきたのですっかり常連になった。

主人のジョシュアさんはドヤ顔で服を出した。


ミナの服は獣人でモンクである為、動き易さが重視され上半身は赤のスポーツブラっぽい物の上に紺色のファー付きジャケットを羽織り、下半身は黒のサルエルパンツっぽい。

手袋は指先の出るタイプで手の甲の部分に指先用のフードが付いている。

見るからに動き易そうでしかも獣人っぽさもありかわいい。ジョシュアオシャレだな……。


そして俺の分は上半身はブルーの半袖Tシャツ、下はグレーのジョガーパンツ。でその上からフードがついてる被るタイプの白いコート。白いから教会の神父っぽいいかにもな奴だ。手袋はミナと同じだ。


まぁ動き易そうだけども、森歩きには適さないだろうなぁ。糸はまだ有るだろうし別のタイプも作ってもらおうか……。

マントとかあるといいのかな?


で、マミの分はいかにもエルフや狩人〜て感じの緑の服。そして羽根付き帽子。誰が見ても狩人って答える服だ。

めちゃくちゃ似合ってるんだけどね。


まぁこれで防御力はかなりアップした。後は武器を新調しても良いかもしれない。


ミナはモンクなので殴る蹴る。全身が武器だ。

俺はかなり使い込まれている木の棍棒と、あまり切れないナイフ。

ルナは牙と爪。

マミは木製の弓。


俺が1番装備が貧弱だな。


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