最強主人公のぼやき 終わり
何でやねん、何で僕ら主人公は、体型に気を使わなあかんねん。
『ぽっちゃり』勇者がおってもええやんな。可愛くないか?それに、ヒロインも苦労してるねん。
僕のところのは『人外』だからええねんけどな、ヒロインもスタイル維持するのに、頑張ってるねん!
おっちゃんだってな、あまりにもむさ苦しくならんように、頑張ってはるねん、それなのに、追放から始まるストーリーって、可哀想やねん
おっちゃん主人公やから、その後もストーリー展開に頑張るんやー!おっちゃん!まだかー。
僕が、同じ『何でやねん仲間』のおっちゃんに、思いをはせていると、
「ん?どうした、私が相手じゃさみいしのかな」
魔王さんが、それとなく聞いてきた。優しいねんけど、やっぱおっちゃんがええなぁと思う。
おっちゃん僕のお父さんに、似てるねん、先に僕死んでしまったから……
やっぱさみしい、お父さん、お母さん、今頃何しとるんやろ、て思うねんけど、おっちゃんと話してたらちょっと紛れるねん。
しんみりとなっていたら、おうおう!とおっちゃんが目の前に、現れたんやー!
「おう、おそうなったわ、展開がハードやねん、何やお前、シケた顔やなぁ」
「お!おっちゃん!ぼろぼろやん、どんな展開やねん」
おっちゃん、衣装がぼろっちくなっとる!何があったんやー!僕がちょっこっと聞いたら
「わははははー!まぁ、胸くそ悪いやっちゃ!『ざまあ』なんやけどな、おっちゃん頑張ったんや!」
さらっと笑い飛ばしたんや。おっちゃんカッコいいわ。
それにしても『追放』って、大変なんやろなぁ、それに対して僕はアカンやっちゃー!おっちゃん見習ってがんばらなアカン!
「今日は、ここに着替えに来ただけになるなぁ」
おっちゃんは僕の頭を、ぐしゃぐしゃと撫でると、ちゃんと飯食っとるか、と聞いてくる。
「うーん、おかわりしたいねんけどなぁ」
はぁ、とため息をついて僕は答える。そんな僕のを見ながら、おっちゃんも
「分かるわぁ、おっちゃんもこれ以上、腹出たらアウトーやからなぁ」
只でさえ、歩き歩きの毎日やぁー!走り回るの絶対にいややぁ!と二人で声を合わせる。
「何でないねん、チャリンコ」
「何でないねん、原付バイク」
二人でため息ついていると、魔王さんが、笑いながら俺たちを見て慰めてくれた。
「まぁ、時代設定が魔法があると言えど、過去だからなぁ、仕方ない」
「何でハイファンタジー、楽チン移動、馬車、竜か!飛行魔法か……それもええねんけどな。チャリンコほしいねん」
「分かるわぁ。ちょっと移動なら、原チャのがエエもんなぁ」
はぁ、と再びため息つくねん。そうこうしてたら、もうそろそろ帰らなアカン時間に、なってもたんや。
そして、帰える前にはお風呂に行くんやで
×××××
身だしなみはきちんとしましょう
×××××
やからね。ここには神様がエエもん創ってくれとるねん
でっかい銭湯やー、スーパー銭湯やで、これ楽しみ、もちろん上がったら、
おっちゃんと二人のお楽しみー!神様に、頑張っとるご褒美にお取り寄せしてもらった『コーヒー牛乳』か『アイスクリーム』食べてー
ちなみに、お酒は無いで、残念、しゃーないって、大人は言っとるわ。
そしてここの終わりに『衣装の支給』を受けて、お着替えするんや、このとき、ぽっちゃり判定されるねん。
ピチって感があったら、帰るの気合い入れなアカン。でも今日は大丈夫やったわ!やれやれ
「おっちゃん、着替えもぼろぼろやん」
「まあな、明日にはマシになるんやわ、帰って頑張るか!」
「うん頑張るわ、おっちゃん、じゃあ今晩な」
「おう、今晩な」
手を振り別れる、おっちゃんと、ちなみに魔王さんは勉強しに行ってるので、今はここにはおらへん。
そして目を閉じ、来たときと逆のイメージで、神様から与えられた、ストーリーへと帰る。
そして僕は『俺』へと変わる。何時もの様に
部屋に戻り、俺様主人公の一日が始まる。
さあ!今日もそれなりに楽しく、ぼやいて行きますか。
神様のバッカヤローってね、あほんだらーでもいいか。
「完」