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旅立ち
全裸のアイドル、ユミです。
魔の森生活5年で、森を出ることを決めました。
とりあえずイカダを造った。さあ旅に出よう。
「微速前進でしゅ~」
「ヨーソロー」
イカダのの後部に触手を4本垂らしプロペラの原理で回す。
ジュゴーッ!!とイカダが走り出す。
モーターボートやん、楽し~。何でもっと早くこの遊びに気が付かなかったのか。
だんだん河幅が広くなってきた。見たことのない木々、峡谷、動物たち。なんて雄大で、ファンタジックな景色なのか。これだけでも異世界に来た価値があった。
プロペラ触手を8本に増やし
「V8エンジン!」
めっちゃ速い!時速80kmは出てるな。小型船に限れば現代科学を超えたのでは。
血がたぎるぜ!
「V10エンジン!!」
「ユミ!イカダが持ちましぇ~ん」
うん、車体剛性って大事だよね。来世ではスバル車を買おう。
ばらけたイカダと一緒に飛ばされながらそんなことを考えた。
水面に打ち付けられると同時に、僕は意識を失った。