26/68
25話・小動物には見せちゃダメ。ゼッタイ。
「あのー、皆さんが私を呼び出した人たちですか?」
そこには俺たちの学校の制服を着た小柄でかわいらしい女の子が困ったような顔をしながら立っていた。見た目には小動物を思わせる雰囲気だ。
手にはなぜか編み物で使う鍵針を持っている。15㎝くらいの金属の棒で先端が折り返しになっているものだ。
この子は何者だ?藤崎に何をしたんだ?
「えっと・・・」
俺たちが何から聞けばいいか迷っていると。
「キャッ!なんであの人、裸なんですか!?」
顔を背け目をつむり俺たちの後方を指さしながら聞いてきた。
そこにはおそらく吹き飛ばされたときに頭を打ったのか全裸で伸びている相田がいた。
「とりあえず保健室に行こう」
俺はこの女の子は敵じゃないと思い提案した。




