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彼女の名前、彼女の笑み


 正門で石狩鍋を作り、米まで炊いた(ガスコンロの取り扱いには十分注意しましょう)転入生は、現在理事長室のある教員棟に向かっていた。


『はい、確認取れました。

 西城 明美さん…えと、G棟の11教室だそうです。理事長室まで担任の先生がいらっしゃるそうなので、先に向かっていてくださいとのことです』

『はい。お手数おかけしました』

 彼女――明美が律儀に頭を下げると、背中の風呂敷包みががしょがしょ音を立てる。

『こちらこそ、待ち惚け食らわせてすいません。事情は先生にもお伝えしてありますから』

『はい。では、次はきりたんぽの準備をして来ます』

『――――ん?』

『お世話になりました。失礼します』

『あ――あぁ、気を付けて……ね?』

 風呂敷包みのシンフォニーを高らかに奏でながら、明美は立ち去った。

『さすがはG棟の生徒さんだなぁ……天才って、皆あんななんだろうか?』

 注意:違います。



「……さて、まずは何から始めましょうか」

 笑む唇は、まるで三日月のよう。


 謎多き転入生、学園西通路移動中。

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