始まりの始まり
銀の雪が降り積もる。
雪はこの世界の全ての音を奪い、
静かに輝きながら降り積もる。
辺りはとても静かで、穏やかで、
……降り積もる雪の音が聞こえてきそうな、そんな夜。
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いつの間にか雪はやみ、
雲の合間からは星々が顔を出す。
夜空には、綺麗な天の川が掛かっていて、
時折小さな ながれ星が見えた。
凍えるような寒い夜。
銀色の月がそっと泪を流す。
──今度こそ、幸せであるように……。
切実なその願いは、
けれど力強く、確固たる意志を持ち、
ひとしずくの泪を《種》として、
凍てつく氷の上に落ちた。
──ぴちゃん……。
氷はまるで、
柔らかな水のように、
細やかな波紋を作った。
波紋は柔らかなゆりかごとなって、その《種》を護る。
まるでそれが
運命だとでも言うかのように……。
白く冷たい雪が、ふわりと舞う。
風のない、静かな雪の夜。
銀に輝く月の願いを受けて、
冷たい氷と雪の光に護られた小さなその《種》は
静かに息づいた……。
そこで《種》は、静かに眠る。
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どれくらい時が経ったのだろう?
足跡一つない、まっさらの雪の中で
何かが生まれた。
その『なにか』は、とても小さくて儚げで、
今にも壊れてしまいそうだった。
けれど、夜空の雲が流れゆくと共に、
少しずつ大きく成長していく。
その成長の速さは著しくて、もう誰にも止められない。
ある日、満天の星空に、
丸くて大きな冷たい月が、顔を出す──。
× × × つづく× × ×
更新不定期。
書き直し完了時点でアップします。
『月星雪』の改訂版ですので、
『見たぞ! これ٩(๑`^´๑)۶』って思う方もいると思います。
あ。でも若干違いますよ? こちらは。
R15を極めようと思うので。
てか、Xでなくても良いのかもね?
ガイドライン見てみたら、大丈夫そうではある。
(初めて確認しました。今頃かよ( ̄▽ ̄;))
そこを考えると、Xサイトは相当……(´ρ`*)コホンコホン
では、気長にお付き合い下さいませm(*_ _)m