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私より随分と年下の彼氏。

作者: 七瀬






私は、もう直ぐ47歳になる。

未だ独身女だ! 一度も結婚もせず、今までずっと一人で居た。

彼氏も、かれこれ10年以上いない!

女一人だと? 家での一人暮らしも楽をして。

料理も掃除も、たまにしかしないし! 部屋は荒れ放題だ。

人を家に居れることもないし、多少部屋が汚くても気にしない。

仕事は、人一倍頑張って! 自分の会社を立ち上げた。

化粧品関係の仕事で、私が考えた商品が大ヒット商品になり

今まさにバズっている!

仕事は、順調! 社員も10人から30人に増えたわ。

でも? 家に帰ればひとり。

仕事にも、少し余裕が出てきてやっと“彼氏が欲しい!”と

心から想えるようになってきたの!






・・・出会いって? 

いつ起きるか分からない! 私の歳の離れた弟と5年ぶりに会う

事になり、その時に弟が連れてきた男の子が、私の今の彼になる!

私は、6人兄弟で私は長女だ。

私の上に兄がいて、私の下はみんな男ばかりの弟達。

その一番下の弟とは? なんと!? 25歳も歳が離れている。

私と一番上の兄は、母親の連れ子で! 下の弟達は、母親の再婚相手

との間でデキた子達。

父親が違えど、母親は同じ人。

私たちは、一つ屋根の下で幸せな生活を送っていた。

母親の再婚相手も、唯一の女の子である私にはとても優しかった。

何でも買ってくれたり、本当の父親のように私や兄に接してくれた。

今では、感謝しきれないぐらいに本当に感謝している。

私が、20歳の時に家を出て行と両親に話した時も?

母親より父親の方が、私を止めて泣いてくれたわ。

本当に、ステキなお父さんだと思っている。






そんな兄弟の中でも、子供の頃から一番下の弟を私は可愛がっていた。

今でも、ちょくちょく一番下の弟とは、連絡を取る仲だ!

歳も随分と離れていて、いつも私を気遣って連絡をくれる弟。

たまには、弟に会いたいと思い私から弟に連絡する。

弟に、5年も会ってないと? 随分と変わっていて。

はじめ弟を見た時に、誰だか直ぐに分からなかったぐらいだ。



『やあー姉ちゃん! 久しぶりだな~』

『・・・えぇ!? 駿なの?』

『そうだよ~なんだよ! 俺の事、分からなかったのか?』

『だって! 5年ぶりに会うのよ! あんなに可愛かった弟がこんな

に逞しい男になってたら? 分かんないでしょ! それより彼は?』

『あぁ、俺の友達の諒平! 一緒に行きたいって言ったから連れてきた!』

『・・・あぁ、どうも! 池内諒平です! 駿とは高校からの友達で

僕も駿のお姉さんに会ってみたいと言ったら? 駿が今日会うから

着いて来いって言ってくれて。』

『もぉ~うちのバカな弟が、迷惑かけてない諒平クン?』

『いえ、凄く僕の方が良くしてもらってて!』

『いい子じゃない、諒平クン! お腹すいたでしょ? 何が食べたいの?』

『俺は焼き肉がいい!』

『諒平クンも、それでいいのかな?』

『はい!』






・・・私の諒平クンの最初の印象は?

爽やかで好青年といった印象だったわ。

でも、まさか!? こんなにも下の男の子と私が付き合うなんて!

想像もしてなかった。




『お姉さん! もし良かったら、僕とLINE交換してくれませんか?』

『いいけど? 駿はなんて言ってるの?』

『駿には、何も言ってません!』

『えぇ!?』

『これは! 僕とお姉さんとの秘密で!』

『・・・・・・』




その日、焼肉を食べて弟は随分と上機嫌でお酒を飲んでいたから

フラフラになっている弟の肩を持って、家まで弟を送ってくれた後。

彼から最初のLINがきたの。




『お願いです! 僕と付き合って下さい!』

『・・・えぇ!? でも? 私は相当諒平クンよりも年上で

ひょっとしたら? 諒平クンのお母さんと歳が近いかもしれないし!

付き合うなんて! 無理じゃない?』

『僕は、お姉さんの事! 本気で好きになってしまったから、責任

とって! 僕と付き合ってください!』

『・・・・・・あぁ、ううん。』




・・・とまあ、私は諒平クンと付き合う事に。

これだけ、年が離れていると? 全く喧嘩にならない!

彼の子供のような無邪気さも、ただただ可愛いと思えた。

素直に、私を真っ直ぐに見て! “好きだよ”と言ってくれる。

私と同じぐらいの歳の男性は? 簡単に好きとか愛しているとか言わない!

でも若い彼は、それが普通の事だと思っている。

繊細で、素朴な彼に私は夢中になったの!

今でも、弟に内緒で私たちは、付き合っているけど?

弟にバレる前に、弟に本当の事を言わないとね!






最後までお読みいただきありがとうございます。

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